３学期から学習活動本格化　札幌市教委の五輪教育推進事業

（市町村 2017-01-16付）

　札幌市教委が進めるオリンピック・パラリンピック教育推進事業の二十八年度モデル校が三学期から本格的に学習活動を行う。五輪教育の学習モデル形成に向け、研究を進めるもの。五輪出場選手を招いた講演会のほか、札幌ウィンタースポーツミュージアムの活用、冬季スポーツ体験などを行う。

　国は、三年後の東京五輪開催に向け、「スポーツを通して心身を向上させ、文化や国籍の違いを越えて友情やフェアプレーの精神を育み、平和でよりよい世界を目指す」という五輪の精神と、その価値に基づくスポーツを日本全国に普及させる「オリンピック・ムーブメント」を実施している。

　市教委でも、その趣旨を踏まえた取組を展開していくため、同事業を本年度から実施。冬季五輪大会を開催した札幌市の歴史と伝統を踏まえた学習を通して、児童生徒の五輪への理解を深めるとともに、「ふるさと札幌」を愛する心の育成を目指す。

　実践研究では、①学校にオリンピアン・パラリンピアンを招いて行う学習②札幌ウィンタースポーツミュージアムを活用した学習③冬季スポーツ施設を活用した学習―の三点に取り組む。

　①では、スキーやカーリングなど五輪で活躍した選手を招聘。講話等を通して、五輪精神とスポーツの価値、国際理解や国際平和などについて研究を進める。

　②では、社会科の時間を活用し、昭和四十七年に札幌市で開催された冬季五輪後に植林を行ったことなど、五輪と環境学習を結びつけるほか、五輪を通して札幌市の発展や歴史などを学習する予定となっている。また、総合的な学習の時間を活用し、雪と生活のかかわりを学ぶ取組なども進めていく。

　③では、各校がスケート場やカーリング場など冬季スポーツ施設を活用し、五輪で実施される競技を体験的に学ぶ学習について研究を進める。

　今後は年度末または年度明けにホームページなどで研究成果を掲載。普及・啓発を図るなど市内全校に取組を広げていく。

(市町村 2017-01-16付)