【解説】ひとり親家庭2割以上が貧困経験
(解説 2017-01-23付)

 ひとり親家庭の二割以上が、過去一年に家族が必要とする食料や衣類を買えなかった経験をしていることが厚生労働省の調査の結果から明らかになった。

 調査は、厚労省が民間に委託して昨年二~三月に実施。児童扶養手当を受給するひとり親と同居する子ども(十~十八歳)を対象とし、ひとり親一千三百四十六人、子ども八百三十九人から回答を得た。

 ひとり親のうち、就労しているのは九〇・三%、無職八・九%。就労形態は、「パート・アルバイト」が三九・三%、「正社員・正規職員」が三四・七%。

 ひとり親家庭の貧困経験として、「過去一年に家族が必要とする食料を買えなかった経験」は二一・四%が「あった」と回答。同様に「衣類が買えなかった経験」では二六・七%が「あった」と答えた。

 また、三六・八%が「病院・診療所を受診できなかった経験」をもち、公的医療保険加入者・未加入者合わせ三〇・三%が「支払いが困難」と回答した。

 子どものための支出について、十分、ある程度を合わせ「できている」と回答した割合は、「食費」が七六・三%、「医療費」が六九・一%、「被服費」が五五・八%、「学校外教育費」が四四・一%など。

 「学校の授業がよく分かっている」という子どもの割合は七四・〇%。ただ、内訳をみると、「まあまあ当てはまる」五一・一%に対し、「当てはまる」は二二・九%にとどまった。

 現在学校に通っている子どもに対する進学希望として「理想的な進路」を尋ねた結果、「大学まで」四〇・五%、「専門学校まで」一六・五%、「高校まで」が二〇・五%となり、同時に聞いた「現実的な進路」では、「大学まで」と「専門学校まで」が減り、「高校まで」(二九・九%)が大きく上昇した。

(解説 2017-01-23付)

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