長期計画骨子案をもとに審議 本道の良さ生かす施策を 体力向上などで委員が意見―道教育推進会議(道・道教委 2017-01-24付)
二十八年度第六回道教育推進会議が二十日、札幌市内の道第二水産ビルで開かれた。新しい道教育長期総合計画について、事務局が作成した骨子案に基づき審議した。体力・運動能力の向上にかかわり、「運動やスポーツが好きだという子どもを育てているという北海道の良さを強調し、子どもたちが楽しく運動に取り組む実践をさらに進めていくべき」との意見のほか、関係団体を含めた社会全体での取組、冬のスポーツ導入等の雪国特有の施策展開を求める意見が出た。
道教委付属機関の道教育推進会議(小内透会長)は、柴田達夫教育長からの諮問を受け、三十年度から五年間の第五次道教育長期総合計画の策定に向けて、施策の基本的な方向性や個別・具体的な教育施策の体系的な整理、計画の進行管理に適した具体的な成果指標の在り方などについて、審議を進めている。
この日の会議では、事務局が取りまとめた計画の骨子案をもとに審議を行った。
骨子案では、「自立」「共生」を基本理念に、「未来を創る力の育成」「人口減少下の教育環境づくり」を重点に掲げ、「社会で活きる力」「豊かな人間性」「健やかな体」「学びを支える家庭・地域」「これからの学校づくり」「学びを活かす地域社会」の六つの目標のもと、施策項目を設定している。
このうち、「豊かな人間性」についての施策項目四項目、「健やかな体」についての施策項目三項目、「学びを支える家庭・地域」についての四項目、「これからの学校づくり」についての四項目を取り上げ、審議した。
「豊かな人間性」のうち、いじめ・不登校対策の推進について、出席した委員からは、「いじめ等の対策には、児童生徒だけではなく、保護者も含めて支援する必要がある」との意見が出た。
また、読書活動の推進にかかわり、親子で読書に取り組む「家読」などを通して、家庭での読書習慣確立を図る取組について、「全国調査では、親世代の六割が一年間、読書をしていない。家庭での読書を進める上で、現実問題として、この実態をどのようにすればクリアできるのか」と疑問を投げかける声があった。
「健やかな体」のうち、体力・運動能力の向上にかかわっては、全国体力・運動能力、運動習慣等調査において、「運動やスポーツをすることが好き」と回答した児童生徒の割合が、小中・男女いずれも全国平均よりも高いとの結果が出たことを踏まえ、「運動やスポーツが好きだという子どもを育てているという北海道の良さを強調し、子どもたちが楽しく運動に取り組む実践をさらに進めていくべき」と求める意見が出た。
併せて、「体力・運動能力の向上は、学校だけ、家庭だけではなく、スポーツクラブや関係団体に協力してもらい、社会全体で行う方向性にある。この点も記してほしい」「冬のスポーツを取り入れるなど、雪国特有の施策の展開が必要ではないか」などの声もあった。
(道・道教委 2017-01-24付)
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