道教委が第3回道教員育成連絡協議会 人材育成に貢献する力を 「求める教員像」作成へ検討(道・道教委 2017-01-24付)
道教委は二十日、札幌市内の道第二水産ビルで第三回道教員育成連絡協議会を開き、「北海道における求める教員像」作成に向けた検討を行った。アンケート調査結果などを踏まえて取りまとめた〝キーとなる資質・能力〟案をもとに協議。出席者からは、「校内で、先輩が自ら積み上げてきた指導技術などを後輩に伝えるような、人材育成に貢献する力が大事」「保護者に対応する能力が大切」「広い視野、社会を見渡す力が重要」などの意見が出た。
教員の資質・能力向上にかかわっては、二十七年十二月の中央教育審議会答申「これからの学校教育を担う教員の資質能力の向上について~学び合い、高め合う教員育成コミュニティの構築に向けて」を受けて法整備が進められ、二十八年十一月二十八日付で教育公務員特例法等の一部を改正する法律が公布された。
改正法では、任命権者が、文部科学大臣の定める指針を参酌し、地域の実情に応じて、校長および教員の職責、経験、適性に応じて向上を図るべき資質に関する指標を策定することなどを示している。
道教委では、国の動きに先がけ、二十八年六月から道教員育成連絡協議会を開いて有識者などからの意見聴取や懇談を行い、本道の地域特性などを踏まえた「求める教員像」「教員育成指標」の検討を進めてきた。
九~十月には、検討の参考とするため、道内の市町村教育委員会、PTA、園長会・校長会を対象にアンケート調査を実施した。
教員について、「不易の資質・能力」「今後、必要とされる資質・能力」「他都府県等で求めている資質・能力(基本的な素養、専門性、その他)」の四十二項目、また、管理職について、校長・園長十五項目、副園長・副校長・教頭十五項目の資質・能力を提示。本道の教員・管理職にそれぞれの資質・能力がどの程度必要か(五段階)、併せて、特に重要と思われる資質・能力一項目を質問した。
第三回協議会では、事務局がアンケート調査の結果を報告。また、アンケート調査やヒアリング調査、協議会におけるこれまでの議論を踏まえ、本道における「求める教員像」「教員育成指標」の作成に向け、〝キーとなる資質・能力〟の案を提示。「不易の資質・能力」として、使命感や責任感・倫理観、総合的人間力、子ども理解など、また、「今後、必要とされる資質・能力」として、組織的・協働的な課題対応・解決能力、地域等との連携・協働力など、合わせて十五項目を挙げた。
これらを踏まえて協議を行い、出席者からは、それぞれの項目について、「キーとなる資質・能力に倫理観を加えたことは賛成。倫理観の大事さを発信できる」「外部での研修ばかりではなく、校内で学び合うことが必要。先輩が自ら積み上げてきた指導技術などを後輩に伝えるような、人材育成に貢献する力が大事」「地域等との連携・協働力にかかわり、保護者に対応する能力が大切」「総合的人間力では、広い視野、社会を見渡す力が重要」などの意見が出た。
「不易の資質・能力」と「今後、必要とされる資質・能力」にカテゴリー分けされていることに対し、後者も不易の資質・能力として重視され、その育成の取組がこれまでも行われてきていることを指摘。カテゴリーを再検討する必要性を挙げる声があった。
また、必要な資質・能力について、共通したイメージをもてるよう、表現方法などに工夫を求める意見も出た。
(道・道教委 2017-01-24付)
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