名寄市教委が教育研究集会 心豊かな子の育成目指し 教育改善プロジェクトの成果共有
(市町村 2017-01-27付)

名寄市教育研究集会
150人がプロジェクトの成果を共有。ICTの効果的な活用法の解説も行われた

 【旭川発】名寄市教委は二十四日、市民文化センターで二十八年度教育研究集会を開催した。「心豊かに、たくましく生き抜く児童生徒の育成」を研究主題に、本年度取り組んできた市教育改善プロジェクトの成果報告を参加者約百五十人で共有。さらなる研究の充実・発展に向け意識を新たにした。

 市教委では、児童生徒の学力・体力の向上と豊かな心の育成に向け、二十四年度に市教育改善プロジェクト委員会を立ち上げ、「学習指導の工夫改善」「校内研修の充実」「教育資源等の活用」についてグループを編成して研究してきた。

 その研究成果発表の場を兼ねた同集会は、市のさらなる教育向上を目指し、参加者で共通理解を深め、今後の内容の方向性を確認することをねらいとしている。市教育研究所、市教育相談センター主管。

 はじめに、小野浩一教育長があいさつ。同委員会の研究の趣旨にふれ、「子どもたちの生きる力の向上と、各学校の課題解決のため積極的に取り組んできた。研究の成果が本市の教育実践の充実・発展につながれば」と期待した。

 つぎに、名寄南小学校の福川岳樹教諭が学習指導の工夫改善、名寄中学校の高橋理教諭が校内研修の充実、名寄東中学校の山下景子教諭が教育資源等の活用、名寄東小学校の大阪徳美教諭が市教育研究所の調査研究について、本年度取り組んできた成果を報告した。

 福川教諭は、市内の児童生徒や保護者を対象に行った学習規律に関するアンケート調査結果などを説明。各学校では落ち着いた雰囲気で授業が進められているが、授業中の正しい姿勢や聞く姿勢などに改善の余地があることなどを伝えた。

 高橋教諭は、同委員会で行った道内の先進校視察研修、体力向上に関する実技研修等について紹介した。

 山下教諭は、生活・学習・運動・読書習慣の定着を図るために同委員会で進めている「家庭で取り組む7つのポイント」の各学校の取組状況、ICTの効果的な活用について解説した。

 大阪教諭は、市における全国学力・学習状況調査の結果を提示。家庭で学習する児童生徒の割合が伸びてきていること、「いじめはいけないこと」と考える児童生徒が多いことなどを伝えた。

 このあと、市教委の小野直久参事付主査が講評。アンケート調査等を通し、家庭・地域と連携・協働できたことなどを成果として挙げた。

 また、今後の研究の充実に向け、「先生方には、現状に満足せず課題意識を高め、全員で共有するとともに、効率的な改善の取組を考え、子ども一人ひとりの姿を指標に教育活動を検証してほしい」と呼びかけた。

(市町村 2017-01-27付)

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