札幌市中学校文化連盟　にれ賞に白石中・小野さん　奨励賞は平岡緑中・窪田さんが受賞

（関係団体 2017-02-08付）

『にれ』６３号。３０００を超える応募から厳選した作品を掲載している

　札幌市中学校文化連盟（本間玲会長）は、文芸誌『にれ』第六十三号で、にれ賞など受賞作品を公表した。最高賞のにれ賞には白石中学校の小野桃華さん（三年）、奨励賞には平岡緑中学校の窪田美優さん（三年）が選ばれた。

　市内中学生の文芸作品を集めた『にれ』は、昭和三十年から発行している。第六十三号には、三千作品を超える応募の中から、各部門の受賞作品を集録している。

　受賞作品は、創作、思索、鑑賞批評などの部門ごとに選考。各部門賞の中から、最高賞のにれ賞、奨励賞を選出している。

　にれ賞に選ばれた小野さんの作品は創作部門「空を描く少女の話」。空に浮かぶ雲の形や気象の変化が科学的な現象ではなく、「もしかしたら、空に色を付けている人がいるのでは」と考え、想像を膨らませて書いた。選考委員は、「読者を温かい気持ちにさせてくれる。何度も読み返したくなる魅力的な作品」と評価した。

　奨励賞に選ばれた窪田さんの作品は思索部門の「最後の夏」。中学校生活最後の吹奏楽コンクールを通じて、部長として感じた思いをつづったもの。選考委員は、「感じたことを素直に表現しており、共感する中学生も多いと思う。また、後輩に向けたメッセージが強く表現されている」と評価した。

　この二作品について、選考委員は、「鋭い感性や豊かな表現力を感じた」と講評。その上で、この作品を手にする読者に向け、「作品の中で書き手が感じたことや伝えたかったことを感じ取ってくれたら」と期待した。

(関係団体 2017-02-08付)