岩見沢農業高がSSH研究成果発表会 国際社会で活躍する人材の育成に向け、発表を通して農業科学の知見広げる (学校 2017-02-09付)
道外の高校2校を含め約800人が参加した
【岩見沢発】岩見沢農業高校(西田丈夫校長)は一月二十七日、同校体育館で二十八年度スーパーサイエンスハイスクール(=SSH)研究成果発表会を開催した。同校各学科の生徒や、同じくSSH指定校である秋田県立秋田北鷹高校、岐阜県立岐阜農林高校の生徒が一年間の研究成果を披露し、農業科学の知見を広げた。
同校は、二十五年度から文部科学省が推進するSSH指定校として、国際社会で活躍する人材を育てる農業科学教育プログラムを推進している。
発表会は、専門的な知識と技術の深化、総合化を図るとともに、問題解決能力、自発的・創造的な学習態度を育てることがねらい。
同校生徒ら関係者約八百人が参加。農業科を設置する連携事業として、同じくSSH指定校である秋田北鷹高校、岐阜農林高校の生徒も参加した。
はじめに、西田校長が「他県のSSH校生徒との交流によって、農業教育の新たな視点での発展が見込まれると思う。今後の日本の農業、農業高校の在り方に関して意見を交換してほしい」と期待。新しいことに挑戦することの大切さを説き、「SSH事業のまとめをしっかりと共有し、つぎのステップを考える機会としたい」と成果に期待した。
続いて、二年生が研究成果を発表。農業土木工学科、森林科学科、農業科学科、食品科学科、畜産科学科、生活科学科の六グループに分かれ、研究の目的や実験方法と結果、結論をパワーポイントで分かりやすく解説した。
食品科学科の発表では、レッドチーズ、ブルーチーズの穴の数と熟成率・主成分の関連性に関して説明。測定方法や実験結果をパワーポイントで示し、穴を増やすことで青カビによるタンパク質の分解が進み、熟成度が上昇したことを伝えた。
また、秋田北鷹高の生徒は、ししとうを測定する手袋の開発について、岐阜農林高の生徒は、茶粉末飼料が鶏および鶏卵のふ化に与える影響についてそれぞれ説明した。
最後に、岩見沢農業高の各学科の三年生が研究の成果を発表。農業科学科の三年生は、リン酸肥料が玉ねぎの生育・収量に及ぼす影響について解説。
土壌中の成分変化からリン酸肥料を減らしても、標準収量を超える玉ねぎ栽培が可能であること、玉ねぎの大きさが変わってもリン酸吸収量の変化が無いことを伝え、「地元生産者レベルでの栽培試験を実施し、普及に努めたい」と語った。
このあと、全体でポスターセッションを行った。
(学校 2017-02-09付)
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