道教育大学附属札幌小が冬季授業研究会開催 国語・算数など16授業を公開 〝想創の学び〟の成果紹介 
(学校 2017-02-14付)

附属札幌小冬季授業研究会上
サイコロの各面にある数直線。1目盛りの単位によって、8目盛り目が様々な数字になる

 道教育大学附属札幌小学校(戸田まり校長)は十日、同校で冬季授業研究会兼道教育大附属学校園授業力向上セミナーを開催した。研究主題「想創の学びを築く学校」のもと、国語・社会・算数・理科・音楽・図画工作・家庭・体育・道徳・英語・生活・総合的な学習の時間・食育の十六授業を公開。想像力と創造力の育成に向け、積み重ねてきた実践の成果を紹介した。

 研究副主題は「〝他者の価値〟を通して深く学ぶ授業への挑戦」。授業づくりのポイントを「一人ひとりの価値を引き出す」「他者の価値を通して学ぶ場」「学びを深めているかを見取る観点」の三点として研究を進めている。

 この日、公開した授業のうち、二年二組の算数「1000より大きい数」(千葉史教諭、児童数三六人)は九時間扱いの七時間目。本時の目標を「一目盛りの大きさがはっきりしない数直線から進める数値を決めていく活動を通して、目的に応じて一目盛りの大きさを変える見方に気づき、それぞれの見方を考えることができる」と設定した。

 児童は前時まで数の大小を数直線で比較したり、数の合成・分解を通して、四位数を多様な見方でとらえたりしてきている。

 千葉教諭は、八マス目に「スタートに戻る」、一千六百マス目に「先生にじゃんけんで勝てばゴール、負けるとスタートに戻る」、四千マス目に「誰かをスタート地点に戻すことができる」などといった色マスがあるすごろく表を提示。サイコロは、各面に目盛りが指定されている数直線が書かれた特殊なものとした。

 サイコロを振って、「数直線の目盛りの八番目が指定された面」が出た場面を想定。「一目盛りを一とすると八進む」などの発表を通して一目盛りのとらえ方について理解を深めさせた上で、自分が進みたいマスまで行けるかを問いかけた。

 また、すごろく表の自分が進みたいマスにネームプレートを貼らせた上で、なぜ、その色マスに行きたいかを質問し、児童それぞれの考え方の違いを発表させた。

 児童は、「先生とじゃんけんして勝ったらゴールだから」「早くゴールに近づきたい」などと発表したほか、その際に数直線の一目盛りを一とみたり、二百とみたりするなど、考えていることを交流。人によって考え方の違いがあることを理解させた。

 また、一目盛りを一とみた場合には八マス、二百とみた場合には一千六百マスとなるなど一目盛りの設定によって数値が変わることが分かるよう板書を構成した。

 このあと、児童に何マス目にどんな内容の色マスをつくるのか問いかけることで考えを深めさせた。

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附属札幌小冬季授業研究会下
柔軟な発想力を育む授業を展開

(学校 2017-02-14付)

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