道教委がキャリア教育推進会議 課題解決へ提言する力を 子どもに必要な資質等協議(道・道教委 2017-02-21付)
道教委は十七日、札幌市内の道第二水産ビルで二十八年度第二回道キャリア教育推進会議を開いた。小中高一貫ふるさとキャリア教育推進事業の一環。北海道を支えるこれからの子どもたちに求められる資質・能力について協議し、委員からは、「子どもたちが自らのあるべき姿やありたい姿というゴールを定め、その達成のため、プランを立てて、きちんと行動する力」「地域の課題をみつけ、解決方法を提言できる力」などを求める意見が出た。
同事業は、地域の未来を担う人材を育成するため、地方自治体や地域の産業界など関係機関・団体の支援を受けながら、研究指定校において、家庭生活の大切さや子どもを育てることの意義についての学習、小学校、中学校、高校間の体系的なキャリア教育に取り組み、本道におけるキャリア教育の充実を図ろうと実施しているもの。二十七年度からの三ヵ年事業。
研究指定校には、各管内から、原則として同一市町村の道立高校と小・中学校五十校を指定。各地域で、地域のよさや地域での生活を営むことの意義についての理解を深める「地域ダイスキ!プロジェクト」、将来、道内各地で家庭をもち、子どもを育てることの意義についての理解を深める「子どもダイスキ!プロジェクト」を展開している。
この日の会議では、後志管内から寿都町立寿都小学校、同潮路小学校、同寿都中学校、寿都高校が「地域の資源を生かした取組を通した、小中高における系統的、体系的なキャリア教育に関する学習の成果等について」、上川管内から富良野市立富良野小学校、同富良野西中学校、富良野緑峰高校が「キャリアノートの活用による生徒の変容等に関する事例について」と題して実践報告を行った。
委員から様々な意見
そのあと、人材育成の視点から、北海道を支えるこれからの子どもたちに求められる最低限必要な資質・能力について協議を行った。
民間企業に勤務する委員は、企業が求める資質・能力として、「大人との会話の能力。特に、傾聴する姿勢」「コンプライアンス意識」「前向きな意識。プラス思考」「幅広い教養」「地域を愛する気持ち」を挙げた。
同じく民間企業からの委員は、キャリア教育を活用する必要性を指摘。「子どもたちが自らのあるべき姿やありたい姿というゴールを定め、その達成のため、年・月・日単位でどのように行動するのか、プランを立てて、きちんと行動することが求められる」と述べた。
ほかの委員からは、「地域の課題をみつけ、解決方法を提言できる力を身に付けてほしい」などと求める声が出た。
そういった力を育てるために、「大人の側も、子どもたちに地域の良い面や悪い面を含めて情報を提供し、選択の機会を与える。まちを挙げて、わがまちをプレゼンすることが必要では」「キャリア教育をコーチングできる人材が必要」などの提言もあった。
同事業の普及に向けた効果的な取組についても協議。「実施上の障害、なぜできなかったのかを記録してほしい」「実施内容や成果だけではなく、実施までのプロセスの記録を、今後のために残してほしい」などの声のほか、事業終了後の三十年度以降も、何らかの形で取組を進めるよう求める意見もあった。
(道・道教委 2017-02-21付)
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