6団体2個人が受賞 28年度空知管内教育実践表彰―空知局(道・道教委 2017-02-21付)
岩見沢市立明成中
【岩見沢発】空知教育局は、二十八年度における管内教育実践表彰の受賞者を決定した。学校教育部門では、団体において岩見沢市立明成中学校、美唄市立栄幼稚園、美唄市立中央小学校、美唄市立美唄中学校、美唄聖華高校、滝川市青少年育成会連絡協議会を選出。個人では、美唄市立東中学校の紺谷正樹教諭、赤平市青少年育成連絡協議会の佐藤よう子会長を選出した。
表彰式は二十四日午後二時から、空知合同庁舎四階講堂で執り行う。
受賞団体および個人の功績はつぎのとおり。=敬称略=
【団体】
▼岩見沢市立明成中学校(田中佳樹校長、生徒数一八六人)
▽「知性を磨き、真理を探究する生徒」「豊かな心情をもち、自他を尊重する生徒」「心身ともにたくましく、粘り強く実行する生徒」の教育目標の実現に向けて、包括的な学校改善を恒常的に推進し、学校力の向上に大きな成果を上げている。
特に、「どのように学ばせるか」に視点を当てた全教科で統一した「明成スタイル」による授業づくりや、学力の向上に向けた放課後学習、明成塾、パワーアップタイムなどの学校全体での組織的な取組は、二十八年度全国学力・学習状況調査で四教科合計の平均正答率が全国平均を上回る結果となるなど、学力向上に向けた効果的な取組として高く評価されている。
また、学校経営方針の具現化に向け、学校づくり・学級づくりを一体化する視点から、近隣の小学校と組織体制を共有化し、目的意識を共有して業務を推進する取組は、小中連携を深める基盤づくりの実践として称賛されている。
▼美唄市立栄幼稚園(東海早苗園長、園児数三四人)・美唄市立中央小学校(上西卓也校長、児童数二九二人)・美唄市立美唄中学校(太田康彦校長、生徒数百九八人)
▽二十六・二十七年度発達障がい支援モデル事業(文科省)、二十八年度発達障がい支援成果普及事業(道教委)の指定を受け、発達障がいへの正しい理解と適正な指導を目指し、保健衛生部局等の関係機関と連携した実践的な研究を進め、管内はもとより全道の特別支援教育の発展に大きな成果を上げている。
特に、各学校間が連携し、「一人ひとりの教育的ニーズに対応する特別支援教育の充実」を目指して、支援体制や教育条件の整備、保護者や関係機関との連携強化など、子どもの実態に応じた多様な指導計画と指導方法の創意工夫を図る取組は、地域特性を踏まえた支援システムとして管内および道内から高く評価されている。
また、道教委作成の「実践事例集」を踏まえた「好意に満ちた言葉がけ」の日常的な取組、学習面や行動面で困難を示す子どもに対する一人ひとりを大切にした指導方法の改善は、管内および道内の先進的なモデルとなる実践として称賛されている。
▼美唄聖華高校(森弘隆校長、生徒数三六六人)
▽前身の美唄高校定時制東分校を礎に、昭和四十四年に北海道美唄聖華高校として開校後、平成十八年から衛生看護科・専攻科看護科の五年一貫教育となり、現在に至るまで、空知管内だけでなく全道各地において、地域医療を支える人材や看護学校における指導者の育成に大きな成果を上げている。
特に、ここ数年の看護師国家試験においては、合格率が九七%以上と全国平均を大幅に上回る状況であるとともに、長期にわたる看護臨地実習においては、全道各地の医療機関で実習を行い、地域とのつながりを大切にしながら看護職としての資質向上を目指す取組は、有為な看護職を育成する教育実践として高く評価されている。
また、近隣の福祉施設や幼稚園などでのボランティア活動、美唄市での車いすバスケットの大会や養護学校の運動会の手伝いなど、地域と連携した教育活動は、学習成果を地域社会へ還元する実践として称賛されている。
▼滝川市青少年育成会連絡協議会(水口典一会長、加盟団体数七団体)
▽滝川市内七つの学校区等に設置された青少年の健全育成および非行防止のための活動を担う地区育成会で組織され、各地区育成会の活動支援や、課題解決のための情報交換を積極的に行い、地域ぐるみの子どもたちの健全育成に大きな成果を上げている。
特に、各地区育成会が、地域の特徴を生かして取り組んでいる地域・学校・PTAの連携によって実施する通学合宿などの体験活動事業、集団下校訓練などの登下校の見守り活動等は、地域の交流を深め、地域の教育力向上のモデルとして高く評価されている。
また、育成活動交流会等の活動を通じて、各地区の特色・魅力を発掘するとともに、地域住民の交流の促進や、広域連携による地域の活性化にも寄与しており、社会教育を実践する団体として称賛されている。
【個人】
▼紺谷正樹(美唄市立東中学校教諭)
▽紺谷教諭は、学校教育におけるICT機器の効果的な利活用の促進を目指し、美唄市のICT検討委員会において中核的な役割を果たすとともに、空知教育センター研修講座「技術・家庭教育」や道教育大札幌校のプログラミング学習の教材開発や授業実践講師を歴任するなど、市内はもとより道内・管内におけるプログラミング教育の実践に大きな成果を上げている。
特に、技術・家庭科におけるプログラミング学習の教材開発や授業実践についての研究は、公益財団法人「パナソニック財団実践研究助成」助成校の認定を受けるとともに、研究成果を公開研究会において「Scratchを用いたプログラミング学習」の授業を公開するなど、これまでの研究実践は高く評価されている。
また、教科指導においては、ICTを活用した授業に尽力し、生徒の学習意欲を高めるための授業改善に積極的に取り組むとともに、専門的な力量を高めるため、全国的な学術団体が主催する「日本産業技術教育学会発明工夫コンテスト」等に応募し研究成果を発信するなど、ICT機器を活用した授業の充実に真摯に取り組む姿勢は、他の教職員の模範として称賛されている。
▼佐藤よう子(赤平市青少年育成連絡協議会会長)
▽佐藤会長は、赤平市幌岡地区育成会会長として活動された後、市内六つの地区育成会から組織された赤平市青少年育成連絡協議会会長として、子どもたちの自己肯定感を育むために、体験活動事業やリーダー育成事業に力を注ぎ、全市的な視野に立った青少年の健全育成に大きな成果を上げている。
特に、本年度第三十回を迎えた「あかびら子どもまつり」では、子どもたちの主体性を大切にした体験活動の機会を創出するとともに、市内外から多くの団体・関係機関等と広域的に連携・協働することで、中空知における一大事業へと発展・定着させたことは、高く評価されている。
また、赤平市社会教育委員としても、自ら率先して精力的に各種青少年事業に参画し、運営への助言や参加者の支援を行うなど、「行動する社会教育委員」との信条の下で実践。地域住民から厚い信頼を得るとともに、赤平市の社会教育の振興・発展に大きく貢献したことが称賛されている。
この記事の他の写真
美唄市立栄幼・中央小・美唄中
美唄聖華高
滝川市青少年育成会連絡協議会
美唄市立東中・紺谷正樹教諭
赤平市青少年育成連絡協議会・佐藤よう子会長
(道・道教委 2017-02-21付)
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