柴田教育長が教育行政執行方針説明―1定道議会 可能性を最大限に伸長 実践的な力の育成など重点に(道・道教委 2017-02-27付)
重点政策に5点を挙げた
道教委の柴田達夫教育長は二十四日、一定道議会の開会に当たって、二十九年度教育行政執行方針を説明した。「すべての子どもたちの可能性を最大限に伸ばし、これからの時代を生き抜く力を育成する」ことなどを基本姿勢に掲げ、「社会で活きる実践的な力の育成」「豊かな心と健やかな体の育成」など五点の重点政策を提示。学校全体で組織的な取組を推進する「ほっかいどう学力向上推進事業」をはじめ、中学生向けの英語検定事業、本道にゆかりのある偉人を題材とした道徳教材の作成、本道の歴史・文化等の映像資料のデジタル化などに取り組むことを表明した。
柴田教育長は、教育行政に臨む基本姿勢として、「すべての子どもたちの可能性を最大限に伸ばし、これからの時代を生き抜く力を育成するとともに、いじめのない学校づくりなど、学校・家庭・地域・行政が連携し、教育環境の一層の充実が図られるよう、効果的な施策を講じていく」と述べた。
その上で、二十九年度の重点政策として、①社会で活きる実践的な力の育成②豊かな心と健やかな体の育成③信頼される学校づくりの推進④地域全体で子どもたちを守り育てる体制づくりの推進⑤北海道らしい生涯学習社会の実現―の五点を掲げた。
このうち、①の「社会で活きる実践的な力の育成」では、学力や学習状況の把握・分析、指導方法の改善を検証改善サイクルとして確立し、学校全体で組織的な取組を推進する「ほっかいどう学力向上推進事業」をはじめ、各種施策を挙げた。
「グローバル化が進展する中、子どもたちが、ふるさと北海道への誇りや愛着をもちながら、豊かな国際感覚を備え、具体的に行動できる力を身に付けることが重要」との認識に立ち、本道の自然や文化、観光等の教育資源を活用した学習などの充実に加え、「ほっかいどう子ども民俗芸能振興事業」「小中高一貫ふるさとキャリア教育推進事業」などを行うと説明。
併せて、「英語で、日常的なコミュニケーションができる力を身に付けられるよう、高校において、実践的な調査研究に取り組むとともに、地域の外国人等の協力を得て、英会話にチャレンジする中学生向けの英語検定事業に取り組む」と述べた。
②の「豊かな心と健やかな体の育成」では、道徳教育について、「指導方法に関する研修会の開催や、本道にゆかりのある偉人を題材とした教材の作成などに取り組む」と表明。
いじめへの対応については、望ましい人間関係を醸成する学校経営・学級経営を通した未然防止や、定期的な調査や教育相談の実施等による早期発見、組織的で速やかな対応を行うよう学校などへの指導を徹底する考えを示した。
子どもたちの体力向上に向けては、「体育授業の改善と併せ、運動プログラムの開発やその普及促進に取り組む」などと述べた。
③の「信頼される学校づくりの推進」では、教員の養成・採用・研修を通じた一体的な改革や、教職員の時間外勤務等の縮減、教職員の不祥事の根絶などを掲げた。
また、④の「地域全体で子どもたちを守り育てる体制づくりの推進」では、「学びカフェ」の設置促進や「子ども未来塾」の拡充など、⑤の「北海道らしい生涯学習社会の実現」では、本道の歴史・文化等の映像資料のデジタル化などに取り組む考えを示した。
(道・道教委 2017-02-27付)
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