花咲小など8団体に栄誉 管内教育実践表彰の受賞者決定―根室局
(道・道教委 2017-02-27付)

 【根室発】本年度の根室管内教育実践表彰の受賞者が決定した。学校教育からは羅臼町立春松幼稚園や根室市立花咲小学校など四団体、社会教育からは日本将棋連盟別海支部やNPOなかしべつスポーツアカデミーなど四団体を選定。根室教育局では二十八日から順次、受賞各者を訪問して表彰状授与式を行う。

 受賞者の功績はつぎのとおり。

【学校教育】

▼羅臼町立春松幼稚園(工藤崧園長、園児数四九人)

 「げんきな子、やさしい子、がんばる子」の育成を目指し、恵まれた自然環境を生かした環境構成や小学校教育との接続の充実など、特色ある教育課程の編成・実施に向けた取組を推進している。

 特に、ねらいを明確にした幼児と児童の交流や、幼・小の接続を意識した合同研修の実施、幼児期に身に付けさせたい姿を意識したアプローチカリキュラムの効果的活用などによって、幼児が安心して小学校に入学できる支援や環境づくりに大きな成果を上げている。

 また、取組の成果を根室管内公立幼稚園教育研究会で発表したり、「北海道公立学校教育課程実践成果」にまとめたりするなど、管内教育の充実・発展に貢献している。

▼根室市立花咲小学校(伊藤多加志校長、児童数二五八人)

 「進んで学ぶ子ども、考えて行動する子ども、たくましい体と心の子ども」の育成を目指し、児童が安心して学べる教育環境づくりや受容的な雰囲気の学級づくりなどの取組を組織的に推進している。

 特に、「ほっと」や「アセス」の定期的な実施・分析による生徒指導の充実や、児童会が主体的に開催している「いじめについて考える集会」は、いじめの未然防止や早期発見・早期解決に大きな成果を上げている。

 また、児童との「交流ノート」を通した学級担任による相談活動の充実や良好な人間関係を育む取組を推進するなど、管内教育の充実・発展に貢献している。

▼標津町立標津小学校(飯田輝雄校長、児童数一八四人)

 「健康で明るく、力強い子ども」の育成を目指し、学校全体で共通理解を図り、問題解決的な学習の充実や学習規律の徹底など、日常の授業改善につながる校内研修の取組を推進している。

 特に、全校で統一したノート指導や、聞き方・話し方の指導、家庭学習習慣の定着に向けた家庭学習ノートの取組は、児童の学ぶ意欲を高め、学習内容の確実な定着に大きな成果を上げている。

 また、それらの成果を町内外に発信したり、「北海道公立学校教育課程実践成果」にまとめたりするなど、管内教育の充実・発展に貢献している。 

▼根室市立光洋中学校(山谷良雄校長、生徒数二〇四人)

 「自主、礼節、明朗」を校訓に掲げ、生徒が安心して学べる環境の構築や、「居場所づくり」「絆づくり」「環境づくり」の視点からの学校独自の「いじめの未然防止プログラム」の作成と普及に組織的に取り組んでいる。

 特に、全校集会として行われる学年の枠を超えた構成的グループエンカウンターは、生徒会が中心となって企画するコミュニケーション能力を育む活動として、よりよい人間関係づくりに大きな成果を上げている。

 また、ユニバーサルデザインを意識した授業づくりやカウンセリングマインドを基盤とした学級づくりに学校全体で取り組むなど、管内教育の充実・発展に貢献している。

【社会教育】

▼日本将棋連盟別海支部(松本武弘支部長、会員数一〇人)

 昭和五十一年の設立以来、四十年間にわたって地域における将棋大会の実施や教室事業などを通じて、日本の伝統文化である将棋の継承と普及に向けた取組を推進している。

 特に、昭和五十六年から実施している少年将棋道場においては、対戦を通じた異年齢交流や礼節を学ぶ場として青少年の健全育成に大きな成果を上げている。

 また、年間を通して数多く開催している将棋大会には、町内はもとより道東圏域から参加者が集い交流する機会となるなど、全道や管内教育の充実・発展に貢献している。

▼NPOなかしべつスポーツアカデミー(菊池勤理事長、会員数八五人)

 地域におけるスポーツ活動の振興や健康増進を目指し、年間を通じて各世代に対応したスポーツ活動や野外活動に親しむ機会を提供する取組を推進している。

 特に、町や関係団体等と連携して毎年開催しているスポーツフェスティバルは、スポーツを通じた住民相互の幅広い交流を図るとともに、運動に親しむ機会づくりに大きな成果を上げている。

 また、講演会・講習会や様々なスポーツのイベントの開催、ニュースポーツに親しむ機会の提供を進めるなど、管内教育の充実・発展に貢献している。

▼健全な青少年を育てる標津町民の会(藤本謙二会長、構成団体数三五団体)

 昭和五十八年の設立以来、心身ともにたくましく、人間性豊かな青少年の育成を図ることを目的に、関係機関や団体と連携を図った青少年健全育成の取組を推進している。

 特に、「日本一のあいさつのまち」のスローガンのもと、学校や関係団体等と連携して取り組む「あいさつ運動」は、良好な人間関係を築き、豊かで活力ある地域づくりに大きな成果を上げている。

 また、「しべつっ子 家庭教育一〇ヵ条」を制定し、家庭と連携した取組を全町あげて推進するなど、管内教育の充実・発展に貢献している。

▼らうすっこ冒険クラブ(豊田麻美代表、会員数一二人)

 平成十七年の設立以来、郷土への愛着と誇りをもった子どもの育成を目指し、知床の豊か自然を活用した体験活動の取組を推進している。

 特に、異なる年齢の子どもが交流を深める活動を計画的に位置付けた取組は、助け合うことの大切さや思いやりを学ぶ機会として大きな成果を上げている。

 また、上位学年をリーダーとすることによる責任感の醸成や、郷土についての体験的な理解等を通して、忍耐力、協調性、郷土愛を育むなど青少年の健全育成にも取り組んでおり、管内教育の充実・発展に貢献している。

(道・道教委 2017-02-27付)

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