【解説】未就学児のスマホ利用、半数超に

（解説 2017-03-02付）

　スマートフォンの利用経験のある子どもは一歳児で約四割、三歳児では約六割にのぼることが、子どもたちのインターネット利用について考える研究会の保護者意識調査で分かった。

　調査は昨年十月、第一子に未就学の子どもをもつ保護者を対象に行い、一千百四十九人から回答を得た。

　未就学児の五六・〇％が何らかの情報通信機器の利用を経験しており、最も使われているのはスマホ（三四・八％）だった。

　利用経験は、〇歳児で二一・八％、一歳児で四一・八％、三歳児で六〇・三％、六歳児で七四・二％が「ある」と回答。二十七年の総務省調査に比べ、〇歳児で一〇ポイント、一、三、六歳児では約三〇ポイント上回っており、短期間に利用の低年齢化がさらに進んでいることが分かった。

　利用内容は、写真や動画に関するものが多く、頻度は「毎日必ず」一九・九％、「ほぼ毎日」三〇・七％と、スマホが未就学児の日常生活に深く浸透している。

　子どもが機器を使う場面としては、「子どもが使いたがるとき」が四四・四％で最多。「親が手を離せないとき」三一・七％のほか、移動中や食事中など。使わせる理由としては、「子どもが喜ぶ」が五三・七％、「保護者の手を離れる時間ができる」が四〇・四％など。また、保護者の七四・二％が「子どもへの影響を考え、自身の使い方を気にしている」と回答。

　一方で、子どもの機器の利用について、「気にしていることは特にない」という保護者はわずか六・一％にとどまり、「目が悪くなることや視力発達への悪影響」五九・二％、「勝手に課金や購入をしてしまうこと」三二・九％、「不適切な情報や画像にふれること」三〇・〇％など、保護者の多くが何らかの影響を心配していることも明らかとなった。

(解説 2017-03-02付)