【解説】下宿生のアルバイト収入過去最高(解説 2017-03-08付)
下宿している大学生の生活費は、仕送りと奨学金が減る中、アルバイト収入が金額、収入に占める割合とも過去最高となったことが全国大学生活協同組合連合会の第五十二回「学生生活実態調査」で分かった。
調査は昨年十~十一月に実施し、全国三十の大学生協で回収した一万百五十五人の平均値をまとめた。
自宅生の一ヵ月の生活費をみると、収入合計は前年比百二十円増の六万二千三百十円と四年連続増加。支出合計も八百円増の六万六百九十円と、十五年ぶりの六万円台となった。
収入の増加は、平成十三年以降最も高い金額となったアルバイト代が要因。一千八百十円増の三万五千七百七十円で、五年連続で増加した。反面、小遣いは七百七十円減の一万四千二百七十円で、四十年前と同水準となり、奨学金も一万七百七十円で七百円減と三年連続減少。
支出面では、「貯金・繰越」が九百円増の一万八千九十円と、この費目として調査を開始した昭和五十五年以降最も高くなった。
一方、下宿生は、収入合計が十二万八百二十円で、一千七百六十円減と五年ぶりに減少に転じた。支出合計も十一万七千六百十円で、五百九十円減少した。
仕送りの平均額は、七万六百十円で八百三十円減少、奨学金も二万一千二百六十円で二千十円減少。アルバイト代は二万七千百二十円で一千八百円増加。昭和四十五年以降最も高い金額となり、収入に占める比率も二二・四%と金額同様に過去最高となった。
下宿生の貯金・繰越は、七百七十円増の一万三千二百七十円となり、自宅生同様、昭和五十五年以降最も高い金額となった。
暮らし向きについては、自宅生の五五・一%、下宿生の五〇・三%と半数以上が「楽(大変楽・楽な方)」と回答した。
(解説 2017-03-08付)
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