【解説】いじめ事件3年連続減少―警察庁
(解説 2017-03-13付)

 全国の警察が昨年一年間に摘発・補導した少年事件のうち、いじめに起因する事件(仕返しを含む)は、前年比五十一件減の百四十九件と、三年連続で減少したことが警察庁のまとめで分かった。

 昨年一年間、いじめに起因して検挙、補導された少年事件は、いじめの仕返しによる事件三件を含め百四十九件で、一昨年より五十一件減少した。

 罪種別では、暴行が五十件、傷害が四十六件、恐喝が十一件、暴力行為が八件で、これらの犯罪で全体の八割近くを占めた。インターネットを利用したいじめは十四件で、一件増加。うち児童買春・児童ポルノ事件で七件が摘発された。

 検挙・補導された小中高生は、いじめの仕返し三人を含め、前年比六十四人減の二百六十七人(うち女子四十二人)。内訳は、小学生四十四人(同十人)、中学生百七十四人(同二十四人)、高校生四十九人(同八人)。

 いじめ被害を受けた児童生徒数は、前年より四十一人少ない百四十人。その相談先(複数回答)は保護者が七四・三%、教師が四九・三%、警察等の相談機関が二一・四%、友人が二・一%など。一昨年に比べ教師への相談が五・一ポイント増加したが、友人は六・七ポイント減と大きく減少した。「相談しなかった」子どもも一二・一%いた。

 また、校内暴力で前年比一八・一%減の九百二十六人、教師に対する暴力事件で二四・五%減の四百六人の小中高生が、それぞれ検挙・補導された。

 いじめを含め、刑法犯で摘発された少年は三万一千五百十六人。前年比一九・〇%減と十三年連続で減少した。このうち、凶悪犯は五百三十八人で八・二%減少。殺人で検挙された少年も五十一人で、一昨年より一五・〇%、九人の減少となった。

(解説 2017-03-13付)

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