石狩市花川小が文科大臣表彰・優秀教職員組織部門受賞　学力向上への取組実る　一人ひとりきめ細かく指導

（学校 2017-03-28付）

丁寧な指導によって、落ち着いて勉強に取り組んでいる

　石狩市立花川小学校（松井明生校長）は、二十八年度文部科学大臣優秀教職員表彰において、優秀教職員組織部門を受賞した。道教委の「学校力向上に関する総合実践事業」の実践指定校として学力向上などの取組を進め、全国学力・学習状況調査における結果が向上するなど、その成果が評価されたもの。同校では、「学年別最低保障学力」「学習規律の徹底」など、学力向上に向け、特色ある取組を行っている。

◆学年別に最低保障学力設定

　同校は、二十四年度から同事業の指定を受けており、独自に設定した「学年別最低保障学力」を児童一人ひとりに身に付けさせるため、全校体制で学習規律の徹底を図るとともに、朝や給食準備時間を活用した補助的な学習等を通して、学力向上の取組を進めている。

　「学年別最低保障学力」は、「全国学力・学習状況調査の正答率を全国平均以上にし、下位二五％に含まれる割合を一〇％以内にする」などの数値目標を達成するため、設定したもの。国語の読み・書き、算数の三領域において、全学年にそれぞれ目標項目を作成。一年生では、「三十秒で百五十字程度の音読ができる」「学年配当漢字の八十字を読み、八割以上を書くことができる」「繰り上がりの足し算、繰り下がりの引き算ができる」などが設定されている。

　最低保障学力の定着に向けては、朝の学活前に行われる「スキルタイム」の活用、給食前や放課後の学習会などを行っているほか、年三回の評価テストを実施。八割以上の得点を合格基準とし、全員が合格するまで繰り返し取り組んでいる。

◆学習規律の徹底も

　また、児童が学習に集中できる環境づくりとして、学習規律の徹底にも取り組んでおり、授業中の重要なポイントで、背筋を伸ばす「立腰」や、相手を思いやる話し方・聞き方を指導している。そのほか、筆記用具やノートの置き場所を指定する「机上のルール」や、ノートのとり方を全学年で統一することで、学年が変わっても戸惑うことなく学習に取り組めるようになる上、児童の学習状況を教員間で共有できる。

　松井校長は「教員のきめ細かい指導のおかげで、児童が落ち着いて勉強に取り組んでいる様子がみられる。この取組で高めた学校力を今後も維持していきたい」と話していた。

(学校 2017-03-28付)