【解説】大卒内定率、最高の90.6%
(解説 2017-03-29付)

 今春卒業予定の大学生の就職内定率は、二月一日現在で前年同期比二・八ポイント増の九〇・六%となり、この時期としては比較可能な平成十二年以降で最も高くなったことが、厚生労働省と文部科学省の共同調査で分かった。文科省は、「景気の影響もあり、企業の採用意欲が高い」と分析している。今後の調査で、過去最高だった昨春卒業の大学生の就職率九七・三%(昨年四月一日現在)を上回るかが注目される。

 両省は、全国の国公私立大学・短期大学・高等専門学校・専修学校(専門課程)の中から百十二校、六千二百五十人を抽出し、就職内定状況などを共同で調査している。

 大学生の就職内定率は、二月一日現在で前年同期比二・八ポイント増の九〇・六%となり、六年連続で改善し、過去最高値を更新。就職希望率も七七・七%とこれまでで最も高かった。

 大学以外では、短大が二・五ポイント増の八八・五%、高専が一・二ポイント増の九九・六%、専修学校(専門課程)が増減なしの八四・五%。

 大学では、男子が二・三ポイント増の八八・八%、女子は三・五ポイント増の九二・八%で過去最高。また、国公立大が一・三ポイント増の九〇・九%、私立大が三・二ポイント増の九〇・五%、文理別では、文系が三・〇ポイント増の九〇・三%、理系が一・九ポイント増の九二・一%。

 地域別では、全六地域で前年同期を上回り、〇・一ポイント増の関東と四・二ポイント増の近畿がともに九一・九%で最高。中部が三・六ポイント増の九一・五%、北海道・東北が二・四ポイント増の八九・七%、中国・四国が五・九ポイント増の八六・〇%、九州が五・九ポイント増の八六・八%。北海道・東北は、平成十二年以降最も高い数値となった。

(解説 2017-03-29付)

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