【解説】自殺者の２・４％は少年

（解説 2017-04-04付）

　二十八年一年間の自殺者数（確定値）に占める十九歳以下の少年の割合は二・四％だったことが、厚生労働省と警察庁のまとめで分かった。原因・動機は「学校問題」が最も多く、男性では三割を占めた。

　昨年一年間の自殺者の総数は前年に比べ二千百八十二人少ない二万一千八百九十七人で、七年連続の減少となり、平成六年以来二十二年ぶりに二万二千人を下回った。

　年間の自殺者数は、平成十年から十四年連続で三万人を超え、二十四年以降は三万人を下回る年が続いている。

　自殺者のうち、十九歳以下の少年は、全体の二・四％を占める五百二十人。前年より三十四人減少した。

　自殺した少年のうち、遺書などによって原因・動機を明らかに推定できるのは四百九十三人（男性三百十九人、女性百七十四人）。原因・動機を自殺者一人につき三つまで計上した場合、「学校問題」が百五十一人で最多。以下、「健康問題」百九人、「家庭問題」九十三人と続いた。自殺者のうち、男子は「学校問題」が三二・六％を占めた。

　職業別の自殺者数では、「学生・生徒等」が四十四人減の七百九十一人。年齢の内訳は、十九歳以下が三百九十九人、二十～二十九歳が三百七十二人、三十～三十九歳が十七人、四十～四十九歳が二人、五十～五十九歳が一人。男性が五百六十四人に対して、女性は二百二十七人。

　学校種別の自殺者数は、小学生十二人、中学生九十三人、高校生二百十五人、大学生三百七十四人、専修学校生等が九十七人。

　また、教員の自殺者数は十七人少ない百一人（男性七十二人、女性二十九人）。

　北海道における自殺者数は、前年に比べ百四十三人少ない一千七人。このうち、「学生・生徒等」は六人少ない三十二人だった。

(解説 2017-04-04付)