【解説】歩行者の死傷事故、7歳最多
(解説 2017-04-10付)

 昨年までの過去五年間に起きた交通事故で死傷した歩行者のうち、年齢別で小学一・二年生に当たる七歳が最も多いことが、警察庁の分析で分かった。年齢が上がるにつれて歩行中の事故が減る一方で、自転車乗用中の事故が増え、死傷者は高校一・二年生に当たる十六歳が最多となった。

 警察庁は子どもの交通事故について、二十四年から二十八年の五年間の状況を分析。歩行中の死傷者数は五年間で二十九万七千三百三十一人にのぼり、このうち、十五歳以下の子どもは四万七千二百三十五人だった。年齢別にみると、七歳が最も多い七千八百二十三人で突出している。

 年平均では七歳が一千五百六十四・六人で最多。八歳一千二百八・八人、六歳一千九十八・二人と続いた。

 歩行中の小学生死者数は五年間で九十一人。一、二年生がそれぞれ三十人で、六五・九%と三分の二近くを占めた。また、男児が六十六人で女児の二・五倍に達した。歩行中の月別死傷者数は四月から七月と十・十一月に多い傾向にあり、時間帯では小学一・二年生は午後三時台が最も多い。

 一方、自転車事故による死傷者数は九歳で歩行中を上回り、徐々に増加。年平均では、十六歳で最多の五千六百三十八・二人に達した。自転車乗用中の死者数は、中学生は男子十九人、女子六人、高校生は男子五十二人、女子十五人と、いずれも男子の方が三倍以上となっている。

 月別死傷者数をみると、中学生・高校生全体では四月から七月、九月から十一月が多く、時間帯別では高校生は午前七・八時台が多い。特に、高校一年生は登校中が突出している。

 警察庁などは六日から始まった「全国春の交通安全運動」(十五日まで)の期間中、子どもの安全を柱の一つとして、事故減少対策に取り組んでいる。

(解説 2017-04-10付)

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