【解説】首都圏私大生、仕送り最低更新
(解説 2017-04-14付)

 首都圏を中心とする私立大に昨春入学した学生への仕送り額(六月以降)は、平均で前年度比一千円減の月平均八万五千七百円と、昭和六十一年の調査開始以降の最低額を十六年連続で更新したことが、東京地区私立大学教職員組合連合の家計負担調査で分かった。

 調査は昨年五~七月、東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城、栃木の一都五県の十六大学・短大に入学した学生の保護者を対象に行い、四千八百七十一人から有効回答を得た。

 受験から入学までの平均費用は、自宅外通学者が二百十二万六千百四十四円で、前年度に比べ〇・八%、一万六千五百円減少、自宅通学者が百五十四万六千六百四十四円で〇・七%、一万八百円増加した。

 仕送り額(六月以降月平均)は、前年度比一千円減の八万五千七百円と、過去最低額を昨年に続いて更新した。ピーク時の平成六年度の十二万四千九百円に比べ三万九千二百円、三一・四%も減っている。

 家賃の平均は、前年度を八百円上回る六万二千円となり、仕送り額に占める割合は七二・三%と、前年度に続き過去最高を更新した。

 仕送り額から家賃を除いた生活費は月二万三千七百円で、一日当たり七百九十円と、過去最低額を更新。ピーク時(平成二年度)の二千四百六十円の三二・一%まで落ち込んだ。

 自宅外通学生で入学費用を借り入れした家庭は二一・四%で、その額は平均二百十一万九千円と過去最高だった前年度より三万七千円減少。自宅通学者は百五十九万七千円で過去最高額となった。受験から入学までの費用の負担感について九一・一%が重いと感じており、負担の大きさを示している。また、入学費用を借入れした家庭の九九・四%、自宅外通学者の家庭の九二・四%は負担が重いと感じていることも分かった。

(解説 2017-04-14付)

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