高・特校長会議の道教委所管事項説明③道立学校間連携の活用を 本年度末に「新しい指針」―武田新しい高校づくり推進室長
(道・道教委 2017-05-16付)

校長会議説明・武田高校づくり推進室長
教育水準の維持・向上へ協力を求めた

 高校配置計画と特色ある高校づくり関連の事業などについて説明する。

▼高校配置計画

 本年度は、すでに決定済の三十年度、三十一年度の配置計画に、三十二年度の計画を加えた三年間の計画を策定するものであり、例年同様、六月上旬に計画案を示したい。

 見通しとして、三十二年度は、全道で一千七百人以上の中卒者の大幅な減少が見込まれており、都市部のある後志学区、渡島学区、上川南学区、釧路学区においては、それぞれ百人を超える減少が、特に、石狩学区においては、八百人を超える減少が見込まれている。

 さらに、三十三年度以降も全道的に、中卒者の大幅な減少が見込まれるため、再編や定員調整の検討が必要になる見通しである。

 こういった内容については、四月中旬から開催している地域別検討協議会においても説明している。

▼「新たな高校教育に関する指針」に代わる「新しい指針」

 十八年に策定した「新たな高校教育に関する指針」の成果と課題を検証し、昨年十月に検証結果報告書を取りまとめるとともに、本年度末を目途に、「新しい指針」を作成することとした。

 新しい指針の作成に当たっては、現在、道教育推進会議高校専門部会において議論いただくとともに、中高生やその保護者などを対象に実施した高校進学などに関するアンケート調査について、集計・分析を行っている。

 今後は、さらに地域からの要望などを踏まえ、議論を深めるとともに、広く道民から意見を伺えるよう、本年秋までに素案を示し、パブリックコメントや意見を聞く会を経て、本年度末を目途に、新しい指針を作成する予定である。

▼道立学校間連携

 昨年度末までは、道立の高校間における連携を対象としていたが、本年度から、特別支援学校も含めた道立学校間の連携が可能となるよう、要綱を改正した。

 さっそく、四月下旬から滝上高校と紋別高等養護学校において、改正した要綱によって通年で取り組んでおり、本年度はぜひ、高校間のみならず、高校と特別支援学校間においても、積極的に活用いただきたい。

 なお、本制度については、年度の途中からでも実施可能となっているので、各学校における教育課程の充実に向けて、積極的に活用していただきたい。

▼通学費等補助制度

 道立高校の募集停止に伴う通学費や下宿費、これにかかる経済的負担を軽減する制度であり、昨年度は、全道で七十七人を対象に、補助を行った。

 本年度の募集停止校は、共和高校、滝上高校、新得高校であり、中学校卒業時に、これらの高校の所在の町である、共和町、滝上町、新得町に居住し、それぞれの町に所在する中学校を卒業して、本年度、通学区域内のほかの高校へ修学した生徒については、本制度の新たな対象者となるので、該当校については、申請漏れがないように、事務手続等の適切な対応をお願いする。

 説明は以上であるが、今後とも、皆さんと教育水準の維持・向上を図るという共通認識に立ち、国における教育改革の動向や地域の実情等を踏まえながら、生徒の多様な学習ニーズに対応した学校づくりに取り組んでいくので、理解と協力をお願いする。

(道・道教委 2017-05-16付)

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