上士幌町の教育行政執行方針―小堀教育長説明 少人数指導の充実図る 上士幌高存続へ助成拡充
(市町村 2017-05-17付)

上士幌町教委小堀氏
上士幌町教委・小堀雄二教育長

 【帯広発】上士幌町教委の小堀雄二教育長は九日、第三回町議会定例会で二十九年度教育行政執行方針を説明した。「小学校全学年において、三十五人以下学級を確立するため、四学年および五学年を二学級とし、少人数指導の充実を図る」と表明。また、上士幌高校の存続に向け、新たに士幌町中央中学校出身生徒への入学準備金の支給などを行う。

執行方針の概要はつぎのとおり。

▼子育て・教育環境の基盤整備

▽かみしほろ学園の推進

 コミュニティ・スクール制度については、制度の理解を図るため、コーディネーターを中心に、広報「きずな」をはじめ、積極的な情報発信に努めていく。また、子どもたちの学びを支え、同時に自らの生涯学習を促進する「ゆめ育応援団」の機能の充実と協働の場を創出していく。

 幼保小中高の校種間連携の推進については、自己理解に基づいた実践力・自己管理能力を高めるための共通教材である手帳・ノートの活用を進める。また、上士幌高が指定を受けているユネスコスクールについて、認定こども園、小・中学校への拡大を目指し、ふるさと教育を推進していく。

▽子どもの読書環境の整備

 司書教諭や図書館司書、読書コーディネーターを中心に、学校図書館の機能を活用し、読書の楽しさや喜びを実感できるよう、読書環境の充実に努める。また、道家庭教育サポート企業に登録している企業やボランティア等と連携・協力して子どもの読書活動の活性化を図っていく。

▼子育て支援の充実

▽認定こども園等の充実

 ゼロ歳から小学校就学前まで一貫した保育・教育を展開する。幼児期から外国語や異文化にふれ、積極的にコミュニケーション能力を育むため、認定こども園に国際交流推進員(外国語指導助手)を継続して配置する。

▼社会教育の推進

▽少年教育

 体験活動を主体とした取組を進める。二十七年度から実施しているアスリートやアーティストとふれ合う「一流プロジェクト事業」を推進する。

▼学校教育の充実

▽確かな学力の育成と体験活動の充実

 町費で採用する教員を増員し、上士幌小学校一学年に加え二学年まで二学級を維持する。また、小学校全学年で、三十五人以下学級を確立するため、四学年および五学年を二学級とし、少人数指導の充実を図る。さらに、学校教育推進支援教員を三学年と六学年に配置し、習熟度に応じた指導を継続していく。

 二十八年度に引き続き、上士幌中生徒を対象にした公営塾を長期休業期間中に開設し、個別指導の対策を進めていく。

 特別支援教育については、特別な支援を必要とする子どもの教育的ニーズや合理的配慮に応える個別の教育支援計画を作成するなど、幼児期から高校生までの一貫した支援を通し、教育環境の整備に努めていく。

▽豊かな心と健やかでたくましい心身を育む教育の推進

 「特別の教科 道徳」の実施に向け、教育課程の編成を確実に進めるとともに、指導方法に関する研修会への参加や教材の活用を促し、子どもたちの「道徳的な判断力、心情、実践意欲と態度」を育んでいく。

▼高校の充実

 本年度から、上士幌高振興会が実施する事業は、通学費の補助を減額し、新たに士幌町中央中出身生徒への入学準備金の支給や入学生全員に対する新制服購入代金を全額補助する。また、国公立大学への進学者に対する奨学金の増額などと合わせ、二十八年度に地元在住の上士幌高生を対象に長期休業期間中に開設した公営塾を、士幌在住の生徒にも拡大し、地元からの志願者増に結び付く支援策とする。

(市町村 2017-05-17付)

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