３ヵ年の調査結果報告　無形民俗文化財・松前神楽―道教委

（道・道教委 2017-05-22付）

音楽、伝承内容などを報告書にまとめた

　道教委は、国記録選択無形民俗文化財調査報告書『松前神楽』を発刊した。道内南部を中心に伝承されている松前神楽の演目・芸能、音楽、伝承内容、関係資料など、三ヵ年かけて実施した調査内容を掲載している。

　「松前神楽」は、旧松前藩が城中で行い、江戸時代に神職により行われたものが広がり、現在では北海道南部を中心に伝承されている。

　平成七年、国は「松前神楽」を「記録作成等の措置を講ずるべき無形の民俗文化財」に指定した。道教委は、「松前神楽」の保存と今後の活用につなげるため、二十六年度から二十八年度までの三ヵ年にかけて調査事業を実施。今回、調査内容を取りまとめて報告書として発刊した。

　報告書では、調査事業の概要、松前神楽の総説や、演目、音楽、道具、衣装など神楽の概要を記載。江戸期の主な資料や文献を掲載している。また、巻末に報告書のデータ資料、現地調査を行った松前神楽の芸能に関する映像記録を収録したＤＶＤを添付している。

　道教委では、「報告書によって、松前神楽の確かな伝承のみならず、全国の神楽研究の一助になれば」と期待する。

(道・道教委 2017-05-22付)