28年度公務災害状況―道教委まとめ 前年度比17件減、402件 最多は「無理な動作など」115件(道・道教委 2017-05-24付)
道教委は、二十八年度の公務災害状況をまとめた。授業、学校行事、部活動など教育活動中に発生した公務災害の発生件数は、前年度比十七件減の四百二件。このうち、動作の反動や無理な動作によるものが百十五件と最多で、転倒七十六件、飛来・落下四十二件、故意の加害行為三十一件などと続く。道教委は、各学校等に対し、リーフレット『公務(通勤)災害を未然に防止するために』の活用や再発防止の取組、職員の健康管理など、安全への意識啓発を呼びかけている。
過去の公務災害の発生件数の推移をみると、二十三年度は四百十一件、二十四年度は四百六十九件、二十五年度は四百三十六件、二十六年度は四百八十九件、二十七年度は四百十九件と増減を繰り返し、二十八年度は四百二件と減少した。
校種別では、小学校百七十二件、中学校百十二件、高校六十八件、特別支援学校(小中)十九件、特別支援学校(高等)が二十七件、中等教育学校が一件、事務局が三件。管内別にみると、札幌市が九十七件、石狩が五十九件、胆振が三十五件、上川が三十一件、釧路が三十件などとなった。
状況別では、通常職務での発生が百八十二件と最も多く、体育授業と部活動指導がいずれも六十六件、学校行事が二十九件、出張・研修が二十三件、中・昼休みが二十一件、その他十五件。
体育授業では、スケートの授業中にスケートの刃が氷の溝に引っかかり転倒して左膝を強打したケース、長縄跳びの見本指導で、跳躍した際に左足首に負荷がかかって負傷したケースなどがあった。
傷病部位別では、下肢百三十九件、上肢百十四件、頭部五十三件、胴体四十七件など。
事故の型別でみると、動作の反動や無理な動作によるものが百十五件、転倒が七十六件。次いで、飛来・落下四十二件、故意の加害行為三十一件などとなった。
傷病別では、打撲・挫傷百二十一件、骨折九十八件、創傷(擦過傷含む)五十二件、捻挫(腰痛除く)四十五件、靱帯・腱断裂四十三件など。
第三者による加害事案は、前年度比七件増の十一件。障がい特性のある児童生徒の加害行為による負傷があった。
月別では、六・七・九・一月に、災害が多く発生している。
また、年代別では四十代以上の被災職員が六割を占め、男女ともに四十代が最も多い。
道教委が作成したリーフレット『公務(通勤)災害を未然に防止するために』では、災害への危機意識や緊張感をもつ、時間に余裕をもった行動、入念な準備運動、自身の健康状況の把握などの未然防止策を挙げている。道教委は、各教育局、道立学校、札幌市を除く市町村教委、学校に対して、同資料の活用や、事故の原因分析と再発防止、職員の健康管理など、事故の未然防止、安全に対する意識啓発を呼びかけている。
(道・道教委 2017-05-24付)
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