理センがサポートリーダー研修 実践的指導力高める 物理など4領域の実験など(道・道教委 2017-05-26付)
物理領域・エネルギーの実習に取り組む受講者
道立教育研究所附属理科教育センターは十九日、同センターで理科教育研修講座(小 理科研修サポートリーダー)を行った。小学校理科研修サポートリーダー十五人が受講。小学校理科に関する講義、物理・化学・生物・地学の四領域における観察・実験を通して、指導力の向上を図った。
同講座は、理科教育の中核的役割を担う、道内の小学校理科研修サポートリーダーが対象。科学的な見方や考え方を養う指導計画や授業づくりについて研修し、各学校や地域における理科教育の発展・充実に資する実践的指導力の向上を図るため実施しているもの。
開催に当たり、同センターの金澤昭良次長があいさつ。ことし三月に新しい学習指導要領が公示されたことにふれ、「小学校教員の理科教育の指導に対する苦手意識の軽減や指導力のさらなる向上が求められる」と述べた。
また、講座を通して、「互いの実践を交流し合い、成果をもち帰るとともに、自校はもとより各管内での周知に努めていただきたい」と求めた。
物理研究班の成田一之慎研究研修主事が、地域開催研修講座の受講者アンケート集計結果を報告。研修内容、運営・形態に関してA~Dの四段階評価で、C・D評価が一つもなく、受講者の約九割がAを付け、過去一番高い結果となった。
アンケートで受講者からは、「苦手や不安な気持ちがなくなった」「サポートリーダーの先生がいて安心して進められた」「同じ管内に頼れるサポートリーダーの先生がいることが心強い」などの感想が寄せられた。
また、本年度からの変更点として、①研修の対象を教職経験五年目からではなく、基礎的な指導法を研修したい教諭とした②物理・化学・生物・地学の実習をそれぞれ一時間ずつ確保した③所員の配置を三人から五人に増員した―の三点を示した。
実習に移り、物理領域・エネルギー「ものづくりの視点と授業づくり」では、〝電気の利用〟の実験に取り組んだ。手回し発電機やコンデンサーなどを用いて、電球を点灯する、電子メロディーをつないで音の鳴り方を調べるなど、様々な方法での電気利用のとらえ方を確認した。
このあと、化学領域・粒子「実験器具等の取り扱いと授業での活用」、生物領域・生命「生きものの観察の仕方」、地学領域・地球「自然素材の観察と自然情報の読み取り方」について観察・実験を展開。
最後に、実践発表・協議のほか、研修の振り返りとまとめを行い、理科教育の中核を担うサポートリーダーとしての意識を高めた。
同講座を終えて受講者からは、「きめ細やかな実験、観察のポイントが勉強になった」「先生方をサポートする際の留意点について数多くふれていたので、とても参考になった」「地域開催講座においてのサポートリーダーの役割を再認識することができた」などの声が寄せられた。
(道・道教委 2017-05-26付)
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