新たに「運動大好きプログラム」 体育授業以外の取組推進 リーフレットで成果を普及―道教委
(道・道教委 2017-05-25付)

 道教委は、本年度新たに「運動大好きプログラム作成事業」を実施する。「子どもの体力向上ボトムアップ事業」の一環。児童生徒が体育授業以外の場面で、自ら運動に親しむことを目的とした運動プログラムの実践研究を行うもの。道内の小・中学校や義務教育学校から実践研究校を指定し、各校では、休み時間や放課後の取組、保護者と連携した長期休業中の取組などについて研究する。それらは、体力向上の全体計画などに位置付け、学校全体で共通理解を図った取組として実施する。研究成果は、児童生徒向けのリーフレットに取りまとめて配布し、普及する。

 二十八年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査をみると、実技において、本道の児童生徒の体力合計点は、前年度に比べて上昇し、全国との差を縮めているものの、依然として、小・中学校の男女いずれも全国平均を下回っている。

 質問紙調査でも、「家の人から運動やスポーツを積極的に行うことを勧められることがよくある」と回答した割合が小・中学校の男女とも低く、「体育授業以外における一週間の総運動時間が六十分未満」との回答が小学校の男子、中学校の男女で全国平均よりも高い。また、「授業の始めに授業の目標(めあて・ねらい)が示されている」「授業の最後にきょう学んだ内容を振り返る活動を行っている」と回答した割合は、小・中学校の男女いずれも全国平均よりも低いなどの状況が明らかになった。

 これらを踏まえ、運動やスポーツに対する意欲の向上をはじめ、休み時間や放課後、休日における運動の増加、体育授業における学習内容の着実な定着が、本道における課題として挙げられている。

 そこで、子どもの体力向上ボトムアップ事業では、児童生徒向けの運動プログラムの作成や授業改善に向けた実践研究などを通して、学校・家庭・地域・行政が共通理解のもと、学校等における体力向上の取組の改善・充実、教員の指導力向上を図るなどして、児童生徒の体力向上を図る。

 その一環として、本年度新たに「運動大好きプログラム作成事業」を実施する。道内の小・中学校、義務教育学校から、実践研究校を指定。実施期間は一年間。

 実践研究校では、児童生徒が体育授業以外の場面で、自ら運動に親しむことを目的とした運動プログラムの実践研究を行う。学校の休み時間や放課後の取組、保護者と連携した長期休業中の取組など、体育授業以外の取組が研究対象となる。

 取組内容を体力向上に関する全体計画に位置付けるなどして、学校全体で共通理解を図った取組とする。

 また、成果を明確にできるよう、アンケートなどを活用して児童生徒の意識の変容なども検証する。

 運動プログラムなど、実践研究の成果は、児童生徒向けのリーフレットに取りまとめる。リーフレットには、必要に応じて運動の必要性や効果などの情報を掲載する。

(道・道教委 2017-05-25付)

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