高校英語力向上事業の指定校決定 札幌国際情報など10校 3タイプの学習プログラム開発―道教委
(道・道教委 2017-05-26付)

学習プログラム表
開発する学習プログラム(クリックすると拡大表示されます)

 道教委は、本年度からスタートする高校英語力向上事業の指定校に、札幌国際情報高校や倶知安農業高校など普通科・職業学科の高校十校を指定した。英語を活用する場面として、「外国人旅行者に対応する」「外国企業との取引にかかわる」「海外で学ぶ・生活する」を想定し、それぞれに応じた三タイプの学習プログラム開発に取り組む。また、各指定校は、近隣または同じ学科を設置する高校の英語担当教員で構成するプロジェクトチームを編成。年四回の「プロジェクト会議」を開き、指導内容や評価方法を検討するなど、取組を支援する。

 「グローバル人材の育成に向けた英語力向上推進事業」の一環。学科の特性等に応じ、英語の活用場面を想定した三タイプの学習プログラムを開発し、道立高校・中等教育学校の英語授業の改善・充実、生徒の英語力向上を図る。

 事業期間は、二十九~三十一年度の三ヵ年。普通科、農業科、水産科、工業科、商業科、外国語科を設置する高校・中等教育学校から毎年度、各十校程度を研究指定校に指定する。

 各指定校では、①生徒の英語力の把握②活用場面を想定した英語力の検討③活用場面を想定した英語力の到達目標の設定④学校や学科の特性等を踏まえた取組内容・指導方法・評価方法の検討―のほか、①~④をもとに、年間指導計画の改善・充実に取り組む。

 ①では、英検IBAやCBAテスト、パフォーマンステストなどを実施。

 ②では、英語を活用する場面として、「外国人旅行者に対応する」「外国企業との取引にかかわる」「海外で学ぶ・生活する」を想定。それぞれの場面に応じ、三タイプの英語教育プログラムを開発する。

 具体的に、タイプIでは、外国人旅行者に対し、自己紹介や道案内、地域・商品・施設の説明、要望・苦情への対応などができる英語力の育成を図る。

 これらに加え、タイプⅡでは、外国企業に向けた地域や商品のPR、商品の注文・発送、Webページの作成など。タイプⅢでは、海外での学生生活などにおける、英語によるレポート作成やディスカッション、プレゼンテーションなどを想定し、英語力向上に取り組む。

 ④では、販売実習などの体験活動の活用、グローバル企業など関連企業の見学やインターンシップ、企業担当者を招いた講演会の実施、ICTを活用した海外高校生との交流などに取り組む。また、学習内容の定着状況を把握する学力テストや外部検定試験等の活用など、評価方法の検討を行う。

 取組を支援するため、指定校ごとに近隣校、または、同じ学科を設置する学校の英語教員など六人程度でプロジェクトチームを編成。年四回、「プロジェクト会議」を開き、活用場面を想定した英語力や到達目標、指導方法・内容と評価方法の検討、到達目標を踏まえたCAN―DOリストの設定などを行う。

 研究指定校の取組は、ほかの道立高校などの授業改善の参考となるよう、Webページなどで情報提供し、成果の普及に努める。

 本年度指定校と各校で開発する学習プログラムのタイプはつぎのとおり。

▽石狩=札幌国際情報―Ⅲ

▽後志=倶知安農業―Ⅱ

▽胆振=苫小牧工業―Ⅰ

▽渡島=函館中部―Ⅲ

▽桧山=上ノ国―Ⅰ

▽上川=旭川商業―Ⅱ

▽留萌=羽幌―Ⅰ

▽宗谷=利尻―Ⅱ

▽十勝=鹿追―Ⅲ

▽釧路=釧路明輝―Ⅰ

(道・道教委 2017-05-26付)

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