非行・犯罪被害防止で道警 校内放送活用して啓発 道教委、札幌市教委等と連携(道・道教委 2017-05-31付)
道警は本年度、道教委、札幌市教委等と連携し、全道規模で、「小・中学校の校内放送を活用した非行および犯罪被害防止広報啓発活動」に取り組む。インターネット空間における犯罪被害の防止等をテーマとする校内放送制作に、児童生徒自ら参画することで、防犯に対する意識を高めるもの。道警は今後、道教委、各市町村教委等を通じて各学校に取組の目的や内容などを周知。希望する学校に対して、講師となる警察官を派遣するほか、放送シナリオやイラスト等の教材を提供する。
インターネット等の急速な普及によって、児童生徒が児童売春、児童ポルノ事件などの被害者となるケースが、あとを絶たない状況にある。
このような状況に対応するため、道警は学校と連携した「小・中学校の校内放送を活用した非行および犯罪被害防止広報啓発活動」を計画。
ことし初めには、札幌市教委の協力のもと、取組を試行した。市内の小学校一校、中学校一校において、「不審者から身を守る」「インターネット空間での犯罪被害防止」をテーマとする校内放送を制作・放送した。
道警が放送シナリオやイラストなどの教材を用意するとともに、警察官を講師として学校に派遣。番組は、司会進行を務める放送委員会等の児童生徒と、警察官とのやり取りで進行した。児童生徒は、犯罪被害から身を守るために、注意すべき点などを警察官に質問。警察官が事例に基づいてアドバイスした。
番組を視聴した児童生徒からは、「不審者の被害から身を守る方法を教えてもらった。今後の生活に生かしたい」「インターネット空間にある危険が自分にも及ぶ危険を感じた。被害に遭わないように気を付けたい」などの感想が寄せられた。
学校からも、「シナリオがあったため、スムーズに事前指導ができた」「警察官からの専門的な指導内容に説得力があり、児童生徒の犯罪被害防止への理解がより深まった」との声が挙がっていた。
道警は今後、道教委、各市町村教委等を通じて、道内の各小・中学校に取組の目的や内容などを周知し、活用を呼びかける。管轄警察署の少年担当係が窓口となって、希望する学校からの申請を電話で受け付け、警察と学校間で日程、放送内容、実施回数などを打ち合わせた上で、警察官、児童生徒によるリハーサルを実施。校内放送を行うという流れとなる。
道警からは、講師として警察官を派遣するほか、校内放送の内容を説明し、放送シナリオやイラストなどの教材を提供する。
また、講師となる警察官を活用せず、学校単独で実施することも可能としている。
放送シナリオは、「インターネット空間での犯罪被害防止」「不審者からの犯罪被害防止」を用意しており、このほか、「薬物」「いじめ」「暴力」「万引き」の防止に向けた内容も検討している。
(道・道教委 2017-05-31付)
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