道教委が高・特新任校長研 新時代けん引する校長に ICT活用しワークショップ(道・道教委 2017-05-26付)
「社会に開かれた教育課程」を実現する学校経営の在り方を探った
道教委は二十二・二十三日、札幌市内の道第二水産ビルで二十九年度公立高校および特別支援学校新任校長研修会を開いた。二日目には、高校部会と特別支援学校部会に分かれ、「地域の信頼に応える学校運営の在り方」について研究協議。高校部会では、〝新しい時代の教育をけん引する校長〟を目指し、ICT機器を活用してワークショップを行った。参加者は、グループ討議を重ね、「社会に開かれた教育課程」を実現する学校経営の在り方を探った。
同研修会には、ことし四月一日以降、または、二十八年度中途に採用となった公立高校・特別支援学校の校長六十五人が参加。
二日間にわたって、学校の経営者として必要な管理運営や財務管理に関する基本的事項、本道の教育課題などについての講義、説明、協議を行った。
二日目午後には、高校部会と特別支援学校部会に分かれ、研究協議「地域の信頼に応える学校運営の在り方」を実施。高校部会は北村善春学校教育局長、特別支援学校部会は磯貝隆之学校教育局特別支援担当局長がそれぞれ講師を務めた。
このうち、高校部会では、新任校長五十五人が学校規模や設置学科などを考慮した十二グループを編成。〝新しい時代の教育をけん引する校長〟を目指し、ワークショップなどを行った。
「社会に開かれた教育課程」を実現するための校長の役割や、学校経営を支える校長の人的ネットワーク構築の重要性の理解、また、地域などとの協働による学校経営モデルの提案・発信を目標としたもの。
日本マイクロソフト㈱が協力した。道教委は、民間企業等との協働を推進。日本マイクロソフトとは、「児童生徒の情報活用能力や教職員のICTを活用した指導力の向上」などを目的に、タイアップ事業を行っている。今回の研修会では、各グループにICT機器やアプリケーション、ネットワーク環境を提供した。
研修の趣旨説明後、日本マイクロソフト業務執行役員・パブリックセクター統括本部文教本部長の小野田哲也氏が「予想される未来社会の姿と求められる教育の在り方」と題して講話。
Skypeを使い、東京のオフィスから講話した小野田氏は、最新のICTを活用した生活やビジネススタイルを紹介し、「産業界には、コンピューターサイエンスを理解し、それを使いこなすことに抵抗感をもたない人材が不足している。高校教育を通して、そういう世界に飛び込む勇気をもった人材を育ててほしい」と呼びかけた。
続くワークショップでは、「社会に開かれた教育課程」を実現する学校経営をどのように進めるのかを探った。
各グループでは、自校の学校経営の現状分析、問題点の整理、その解決のための方策検討を、個人ワークとグループワークを組み合わせて進めた。それらの内容は、各グループごとに用意された端末上のデジタルノートに入力し、参加者全員で共有した。
ワークショップのまとめに立った北村学校教育局長は、学校経営の基本的なポイントとして、自他の差異を確認する〝対話〟と、具体的に行動するための方策を検討する〝議論〟を丁寧に行うことなどを挙げた。
また、校長が率先して、今までの学校社会を開き、社会と学校の価値観を共有する必要性を強調。「きょう考えたことや発見したことを、あすからの学校経営に生かしてほしい」と求めた。
(道・道教委 2017-05-26付)
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