子ども相談支援センター等―道教委まとめ 28年度3151件受理 「友人関係」2割強で最多(道・道教委 2017-06-05付)
道教委は、道子ども相談支援センター等の二十八年度相談状況を取りまとめた。電話、メール、来所による相談を合わせて、延べ三千百五十一件の相談を受理。二十七年度と比べ、三百二十九件減少した。相談内容は、「友人関係」が二二・三%と最多で、「家庭環境」「教職員との関係」「不登校」「いじめ問題」などと続く。相談対象となる子どもは、「小学生」四一・三%をはじめ、「中学生」「高校生」「乳幼児」の順となっている。道教委は、「悩みを一人で抱え込まず、まずはセンターを利用して相談を」と呼びかけている。
道教委は、二十七年十月に子ども相談支援センターを開設。子どもや保護者から、いじめや不登校などの学校教育、子育て・しつけなど家庭教育に関する悩みに対し、問題の解決につなげる相談を実施している。二十四時間体制で電話対応しており、メールや来所による相談も受け付けている。
二十八年度に受理した相談件数は、道立教育研究所の来所相談・メール相談も含め延べ三千百五十一件で、二十七年度比三百二十九件の減。
二十七年度の件数については、九月までの道研での受理件数と、同センターが開設した十月から二十八年三月までの受理件数の合計となっている。
相談方法の内訳をみると、電話相談が三百三十七件減の二千八百六件、メールによる相談が二十一件増の三百三十七件、来所相談が十三件減の八件となった。
以上を実件数(同一相談者からの同一内容の相談を一回とカウント)でみると、電話相談が一千五百七十八件、メール相談が百八十七件、来所が八件の計一千七百七十三件。
月別では、延べ件数で五月が四百八十件と最も多く、次いで六月、七月、九月の順に多くなっている。五月は実件数でも、三百五十六件と最も多い。
実件数をもとに、電話・メール・来所相談の内容をみると、最も多いのが「友人関係」(二二・三%)、次いで、「家庭環境」(一九・六%)、「教職員との関係」(一七・三%)、「不登校」(八・一%)、「いじめ問題」(七・九%)、「学業・進路」(六・一%)、「心身の健康・保健」(五・七%)、「発達障がい等」(二・七%)、「児童虐待」(一・二%)などと続く。
メール相談を除く相談対象者の内訳は、「小学生」(四一・三%)、「中学生」(三一・三%)、「高校生」(二四・二%)、「乳幼児」(二・二%)となっている。
小学生に関する電話相談のうち、本人からの相談で最も多いのが「友人関係」(二一・八%)。つぎに「家庭環境」(四・九%)、「いじめ問題」(四・一%)。一方、保護者などからは、「教職員との関係」(一七・六%)、「家庭環境」(一五・一%)、「友人関係」(一〇・二%)の順となった。
中学生の場合、本人からは「友人関係」(一一・七%)、「家庭環境」(四・八%)、「いじめ問題」(四・四%)と、小学生と同様の順番となり、保護者などからは、「教職員との関係」(一五・六%)、「家庭環境」(一四・三%)、「不登校」(一〇・七%)の順。
高校生に関しては、本人からは、「友人関係」(一二・一%)、「家庭環境」(六・九%)、「学業・進路」(五・五%)。保護者などから、「家庭環境」(一四・五%)、「教職員との関係」(一一・六%)、「いじめ問題」(六・九%)の相談が多くなっている。
同センターでは、二十四時間体制で電話相談を受け付けており、「匿名でも利用できるので気軽に相談を」「学校教育やカウンセリングの経験者などの専門家が行うので、安心して利用できる」「プライバシーは厳守する」「育児やしつけなどで悩む保護者の方の教育相談にも応じている」と周知。「一人で悩まず、まずはセンターを利用してほしい」と呼びかけている。
(道・道教委 2017-06-05付)
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