道教委が道社会教育セミナー 地域の活性化に貢献を 講演、協議で教育の意義確認
(道・道教委 2017-06-05付)

道社会教育セミナー
社会教育行政について理解を深めた

 道教委は一日から二日間、札幌市内のかでる2・7で二十九年度道社会教育セミナーを開催した。市町村および市町村教委職員、社会教育関係団体職員など二百六十人が参加。研究テーマ「地方創生の時代における社会教育行政の在り方~〝学び〟と〝活動〟の循環を促すための方策について」のもと、講義や研究協議などを通して、社会教育の推進に向け研鑚を積んだ。

 二十八年度まで「全道社会教育主事等研修会」として行われていたもの。地域づくりや人づくりを推進する生涯学習・社会教育の中核を担う社会教育主事等の専門性を高めるとともに、地域の生涯学習・社会教育を推進する上での課題と、その解決に向けた方策について理解を図ることが目的。道社会教育主事会協議会が後援。

 初日の開会式では、柴田達夫教育長があいさつ。人口減少などによる社会教育上の課題解決に向け、「周りの人々と知識やネットワークなどを共有してほしい」と呼びかけた。

 道立生涯学習推進センターの担当者が研究テーマについて説明したあと、文部科学省生涯学習政策局社会教育官の石丸成人氏が「地方創生の時代における社会教育行政の在り方~人々の暮らしと社会の発展に貢献する持続可能な社会教育システムの構築に向けて」と題して講演した。

 石丸氏は、社会教育の現状について、公民館、図書館、博物館の三つの社会教育施設の中で公民館の数の減少が著しいことや、社会教育主事が減少していることを説明。その要因として、「少子高齢化と人口減少」「地域コミュニティの衰退」「社会教育の提供主体の多様化」などの社会教育を取り巻く環境の変化があると指摘した。

 それを踏まえ、今後の社会教育に期待される役割として、「地域コミュニティの維持・活性化への貢献」「社会的包摂への寄与」「社会の変化に対応した学習機会の提供」の三つを挙げ、「国民・社会の理解と支持が得られる社会教育行政を展開し、社会教育分野への官民の教育投資を促進してほしい」と述べた。

 午後からは、「地域における〝学び〟と〝活動〟のつながりについて」と題したパネルディスカッションや、研究協議、社会教育基礎講座を行った。

 二日目は、研究協議也講座、全体会のほか、東京大学大学院教育学研究科教授の牧野篤氏が「〝学び〟の専門性を考える~住民の主体的な学びを促すコーディネーター」と題して講演した。

(道・道教委 2017-06-05付)

その他の記事( 道・道教委)

小・中授業改善へ講師派遣―日高局 深い学びの実現目指す 北大院・守屋教授が指導助言

日高教育局講師派遣事業  【浦河発】日高教育局は、「〝主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)〟の視点からの授業改善に向けた講師派遣事業」を実施している。新学習指導要領を見据えた同教育局独自の取組で、講師...

(2017-06-07)  全て読む

就職指導の改善に関する研究 新たに上磯高と清里高 実践研究校6校指定―道教委

 道教委は、二十九年度就職指導の改善に関する研究の実践研究校を決定した。月形高校、七飯高校、美瑛高校、白糠高校の前年度実践研究校四校に加え、上磯高校、清里高校の二校を新たに追加。効果的な求人...

(2017-06-06)  全て読む

小樽芸術村の所蔵品道内初公開 岸田劉生の作品ら9点 18日まで―三岸好太郎美術館

三岸好太郎美術館花モチーフ  道立三岸好太郎美術館(愛称・mima)は、「小樽芸術村×mima絵画コレクション―三岸好太郎とその時代」を開催している。小樽芸術村の所蔵品を同館の所蔵品と合わせて紹介。岸田劉生、中川一政な...

(2017-06-06)  全て読む

29年度就職指導の改善に関する研究課題

 道教委の二十九年度就職指導の改善に関する研究における実践研究校の研究課題の概要はつぎのとおり。 【月形高校】 ▼公共職業安定所や進路相談員と連携した、効果的な企業等への求人開拓の在り方...

(2017-06-06)  全て読む

第6期第8回道教育推進会議 道教委活動の点検等開始 教育計画の答申は30年1月

道教育推進会議  道教育推進会議(小内透会長)は一日、札幌市内の道第二水産ビルで第六期第八回会議を開いた。二十八年度道教委の活動状況に関する点検・評価の協議を開始。また、新しい教育計画策定に向け、事務局が施...

(2017-06-05)  全て読む

第2期計画策定へ議論 道スポーツ推進審議会

第一回道スポーツ推進審議会  二十九年度第一回道スポーツ推進審議会が一日、札幌市内のかでる2・7で開かれた。第二期道スポーツ推進計画の策定に向けて意見を交換したほか、文部科学大臣表彰候補者の選定について審議した。  ...

(2017-06-05)  全て読む

子ども相談支援センター等―道教委まとめ 28年度3151件受理 「友人関係」2割強で最多

相談の年度別受理件数  道教委は、道子ども相談支援センター等の二十八年度相談状況を取りまとめた。電話、メール、来所による相談を合わせて、延べ三千百五十一件の相談を受理。二十七年度と比べ、三百二十九件減少した。相談...

(2017-06-05)  全て読む

小中高一貫ふるさとキャリア教育―道教委 事業の枠越えて普及を 10月に札幌で全道サミット

 道教委は五月三十一日、札幌市内の道第二水産ビルで二十九年度第一回道キャリア教育推進会議を開いた。小中高一貫ふるさとキャリア教育推進事業の一環。委員からは、「この事業の取組を全道すべての学校...

(2017-06-02)  全て読む

遠隔システム方式の研修 8月に全道14管内で実施 教育委員会会議―道研が報告

 道立教育研究所は、五月三十一日に開かれた道教委の教育委員会会議で、「遠隔システム方式」による遠隔研修の本年度実施概要などを報告した。道研と研修会場となる道立高校をほっかいどうスクールネット...

(2017-06-02)  全て読む

開架書庫に新コーナー 社史と漫画を展示―道立図書館

道立図書館・社史コーナー  道立図書館では、館内二階の開架書庫に「社史コーナー」「漫画コーナー」を設けた。社史コーナーは、業種を知る上で資料性が高いものや見て楽しめるものを、漫画コーナーは、有名作家の漫画・コミック作...

(2017-06-02)  全て読む