札教研事業の春の研究集会―札幌市教委⑤音楽教育の在り方模索

（学校 2017-06-16付）

合唱曲を３つのテンポで歌った感想を黒板にまとめた

　札幌市教委は十三日、市内の各学校等で二十九年度札幌市教育研究推進事業（＝札教研事業）の春の研究集会を開いた。国語や算数・数学、社会のほか、外国語、道徳など各教科等の研究部において、会場ごとに授業公開や講演等を実施。教職員の資質向上や教育の充実・向上を図った。

◆中学校音楽　新川中で模擬授業

　中学校音楽研究部では、新川中学校（藤本尚人校長）で二十八年度の研究成果や、本年度の研究推進計画を確認。札幌市立西陵中学校の小松智子教諭が行った模擬授業を通して、今後求められる音楽教育の在り方について考えを深めた。

　はじめに、宮武祐子研究部長が二十八年度の研究の成果と課題を報告した。また、本年度の研究テーマ「音楽科における思考力・判断力・表現力を育む授業の在り方～分かる・できる・楽しい授業を目指して」を解説したほか、本年度の研究推進計画を確認した。

　続いて、小松教諭が二年生の模擬授業「速度による雰囲気の違いを感じて歌おう」を実施。授業は全七時間の単元「春に」（合唱）のうち、四時間目となっている。

　小松教諭は「春に」の冒頭部分を「とてもゆっくり」「いつもの速さ」「とても速く」の三つのテンポで歌わせた。それぞれの音楽の雰囲気の違いを感じさせることで、作曲家の意図をくみ取ることを目指した授業を展開。今後求められる音楽教育の在り方について考えを深めた。

(学校 2017-06-16付)