石狩市花川南小で道教委指定の授業改善等支援事業 学力向上へ有識者が助言 大阪総合保育大の赤井教授来校(学校 2017-06-19付)
4年算数の授業では筆算の仕方を考えさせた
石狩市立花川南小学校(野村誠校長)は八日、同校で授業改善等支援事業における学校訪問を受け入れた。大阪総合保育大学の赤井利行教授が来校し、指導助言や特設授業の見学を行ったほか、「主体的・対話的で深い学びによる授業改善の具体的方策」と題して講演した。
同校は、道教委が本年度から実施している「授業改善等支援事業」の拠点校として指定を受けており、学校訪問はその一環として行ったもの。学力向上の課題等を解決するため、地域や学校の実情に応じた集中的・継続的な支援を行うことによって、地域や学力向上の取組の充実を図るとともに、その成果を普及し、児童生徒の学力向上に資することが目的。
授業参観、授業および研究等に関する説明・指導助言のあと、特設授業として算数科の授業を公開した。四年一組「わり算の筆算」(T1野村類教諭、T2高嶋聖子、児童数三三人)は、十時間扱いの二時間目。本時の目標を「二位数÷二位数の除法計算を理解し、筆算ができる」と設定した。
野村教諭は、はじめに「折り紙八十五枚を一人二十一枚ずつに分けると、何人に分けられて何枚余るか」と発問。児童は、問題から「分かっていること」「聞かれていること」「単位」の三点を読み取り「折り紙は八十五枚ある」「一人に二十一枚ずつ配る」「単位は人と枚になる」などと発表した。それらを踏まえて式を作成し「八五÷二一」が成り立つことを確認した。
続いて野村教諭は、前時で「一四〇÷四〇」の計算に取り組んだことを振り返り、〇を隠して「一四÷四」と考えて計算したことを説明。「〇がない場合はどのように計算したらいいだろう」と児童に問いかけた上で「わり算の筆算の仕方を考えよう」と課題を提示した。
野村教諭は、筆算する際のポイントとして「はじめに商の見当を付けること」を挙げ「どうしたら見当が付くだろうか」と児童に発問。児童は「一の位を〇にする」などと発表した。それを踏まえ野村教諭は、前時で〇を隠して計算したことが応用できることを紹介。「一の位を隠して八÷二と考えると、四という商が立てられる」と説明した。
商を立てたあと「割る数と商をかける」「その答えを移す」「割られる数から引く」の順に計算し「四人に分けられて一枚余る」と答えを導き出した。
最後に、野村教諭は「商が立つ位を決め、商の見当を付けたら、今までと同じ順に計算する」とまとめた。
このあと、確認問題に取り組み、野村教諭は計算ミスを防ぐため、補助計算をするよう促した。
(学校 2017-06-19付)
その他の記事( 学校)
道教育大附属函館中が研究大会 学びの地図で単元デザイン 7教科の授業公開
【函館発】道教育大学附属函館中学校(金光秀雄校長)は九日から十日までの二日間、同校で教育研究大会を開いた。道内の教員や道教育大学函館校の学生など約百二十人が参加。研究主題「新学習指導要領の...(2017-06-21) 全て読む
帯広農業高で建設産業説明会 将来の進路、考える機会に 「道路ができるまで」を学ぶ
【帯広発】帯広農業高校(二木浩志校長)は十四日、同校で建設産業の仕事・役割説明会を開いた。開発局帯広開発建設部、十勝総合振興局帯広建設管理部、帯広建設業協会、十勝測量設計協会などで構成する...(2017-06-21) 全て読む
北広島西部中が陶芸体験を実施 個性あふれる焼き物制作 星槎道都大と中大連携図る
北広島市立西部中学校(新田元紀校長)は十三日、星槎道都大学(山本一彦学長)で陶芸体験を実施した。特別支援学級の生徒四人が参加。星槎道都大美術学部デザイン学科の中島知之講師の指導のもと、それ...(2017-06-20) 全て読む
札幌市有明小「崖の彫刻」 創造する喜び分かち合う
札幌市立有明小学校(東尚典校長)は十日、同校の裏山にある火山灰の斜面で伝統行事「崖の彫刻」を実施した。全校児童八十九人やPTA役員などあわせて約百十人が参加。異学年の仲間と協力しながら作品...(2017-06-20) 全て読む
室蘭栄高が創立100周年 歴史つなぎ新たな出発を 記念式典に1100人出席
【室蘭発】室蘭栄高校(佐々木淳校長)は十日、同校で創立百周年記念式典を執り行った。歴代校長やOB・OG、生徒など約一千百人が出席。百周年を盛大に祝うとともに、新たな百年に向けスタートを切っ...(2017-06-19) 全て読む
札幌市立高の30年度入選学校裁量事項 全日制5校で学校裁量問題 清田(普通)が推薦入試導入
札幌市教委は十六日、札幌市立高校の三十年度入学者選抜における学校裁量事項の概要を発表した。全日制・定時制の推薦入試は新たに清田高の普通科普通コースで導入するなど、七校八学科で実施。このうち...(2017-06-19) 全て読む
札幌新陽高が国際交流 〝南中ソーラン〟で歓迎 ロシアからYOSAKOIチーム
札幌新陽高校(荒井優校長)は十三日、同校でYOSAKOIソーラン祭り出場のロシア・サハリンチームとの交流を行った。同校生徒は、〝南中ソーラン〟を踊ってサハリンチームを歓迎。サハリンチームも...(2017-06-16) 全て読む
札教研事業の春の研究集会―札幌市教委⑤音楽教育の在り方模索
札幌市教委は十三日、市内の各学校等で二十九年度札幌市教育研究推進事業(=札教研事業)の春の研究集会を開いた。国語や算数・数学、社会のほか、外国語、道徳など各教科等の研究部において、会場ごと...(2017-06-16) 全て読む
札教研事業の春の研究集会―札幌市教委②「自由には責任伴う」
札幌市教委は十三日、市内の各学校等で二十九年度札幌市教育研究推進事業(=札教研事業)の春の研究集会を開いた。国語や算数・数学、社会のほか、外国語、道徳など各教科等の研究部において、会場ごと...(2017-06-16) 全て読む
札教研事業の春の研究集会―札幌市教委④数学的考え方育てる
札幌市教委は十三日、市内の各学校等で二十九年度札幌市教育研究推進事業(=札教研事業)の春の研究集会を開いた。国語や算数・数学、社会のほか、外国語、道徳など各教科等の研究部において、会場ごと...(2017-06-16) 全て読む