〝想創の学び〟の成果紹介 道教育大附属札幌小が研究大会(学校 2017-07-13付)
3年算数の授業では、わり算の見方・考え方を使い、よりよいグループの分け方について考えさせた
道教育大学附属札幌小学校(高久元校長)は七・八日、同校で教育研究大会を開催した。研究主題「想創の学びを築く学校」のもと、二十八の授業を公開。このうち三年一組の算数「わり算の活用」(瀧ヶ平悠史教諭、児童数三五人)では、グループの分け方についてなぜそのように分けたのか考える場面を設定するなど、他者の考えを自分の中で深めていく授業を展開した。
グローバル化が進む中で、相手の想いを読み取るといった想像力と、今生きている我々の誰もが答えを知らない、新たな未知の時代をつくるための創造力がこれから求められる力として必要と考え、研究主題のもと、四年間研究を進めてきた。
◆3年算数「わり算」―他者の考えを知る
二十八授業のうち、三年一組の算数「わり算の活用」は十八時間扱いの十四時間目。本時の目標を「小グループの人数を決める活動を通して、どのような見方で人数を分けるかについて考えることができる」と設定した。
瀧ヶ平教諭は「三・四年生の交流で〝いい感じ〟に、〝○グループ〟に分かれて活動します。どんなグループができるでしょうか」と発問。一グループの人数やバランスを未確定にすることで、どのように分ければいいのかを考えさせた。
発問について個別に考えさせたあと、何グループに分けたのかを問いかけた。グループ数だけを問うことで、他者がなぜ、そのように考えたか理由を聞きたくなる場をつくった。
五グループに分ける場合、どうなるのか問いかけた際には「四年生は四人しかいないから四グループにしか入れない」「一人余ってしまう」など、様々な考え方を取り上げたほか、児童一人ひとりの答えがなぜそうなるのかを問いかけるなど、他者の判断基準を想像する場を設定することで、他者の価値を自分の中で深めていくように心がけた。
また、三グループに分ける場合については「一つのグループだけ一人多くなってしまうから〝いい感じ〟ではない」「クラスでも四人、五人のグループがあるよ」といった様々な児童の考えを取り上げるなど、児童が自分の中にない見方をとらえられるように工夫を凝らした。
授業後は授業分科会を実施。また、大学入試センター審議役(前文科省初等中等教育局教育課程企画室長)の大杉住子氏が「新学習指導要領とこれからの教育~他者とともに学ぶ意義を問い直す」と題して講演を行った。
八日は授業公開のほか、授業分科会を実施した。
(学校 2017-07-13付)
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