【解説】子どもに対する前兆事案―6月末
(解説 2017-07-25付)

 道警本部少年課がまとめた「子どもに対する前兆事案の届出受理状況」によると、六月末で五百八十五件受理し、前年同期比百六十五件増加した。

 前兆事案とは、子ども(十三歳未満)を対象とする性犯罪などの凶悪犯罪の前兆とみられる声かけやつきまといのこと。

 道内における六月の受理件数は、七十九件増の百五十八件と前年から倍増。一月からの累計は、百六十五件増の五百八十五件だった。

 態様別では「声かけ」が二百三十三件で全体の四〇%、「つきまとい」が九十六件で一六%、「痴漢・身体への接触」が七十七件で一三%、「容姿の撮影」が六十三件で一一%、「身体露出」が四十九件で八%、「のぞき、盗撮」が四件で一%など。

 発生時の子どもの状況をみると、「登下校時」が二百七十三件、四七%で最も多く、「遊んでいるとき」が八十六件、一五%、「習い事、友人宅、買い物等への行き帰り」が六十一件、一〇%など。

 発生時間帯は「午後三時台」が百六十九件で二九%、「午後四時台」が百十八件で二〇%、「午後二時台」が百十一件で一九%。登下校時間帯の午後二~四時が全体の約七割を占めた。

 発生場所は「道路(通学路を含む)」が四百三十六件で七五%と圧倒的に多い。

 発生時に子どもがとった行動は「自宅に逃げる」が百十三件で一九%、「その他の場所に逃げる」が六十一件で一一%、「無視」が三十件で五%などだった。

 道警本部では、前兆事案の届出が都市部に限らず、全道各地で発生していると注意喚起。

 六月の事案で、発生から三十分以内に警察への通報があったものは全体の三一%だったことから、子どもから不審者の話を聞いたときは、速やかに通報するよう求めている。

(解説 2017-07-25付)

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