【解説】高大接続改革の実施方針
(解説 2017-07-18付)

 文部科学省は十三日、高大接続改革の実施方針などを公表した。

 仮称「高校基礎学力テスト」としていたテストは「高校生のための学びの基礎診断」と名称を決定。高校における多様な学習成果を測定するツールの一つとして活用できるよう、文科省が一定の要件を示し、民間の試験などを認定する仕組みを創設する。二十九年度中を目途に認定基準などを策定、三十年度中の運用開始を目指す。

 大学入試センター試験に代わるテストの名称は「大学入学共通テスト」。三十二年度に行う三十三年度入学者選抜で導入する。新学習指導要領に基づく三十六年度以降の方針は、三十三年度を目途に策定する。

 共通テストは「国語」「数学Ⅰ」「数学Ⅰ・数学A」で、マークシート式問題に加えて記述式問題を出題する。大学入試センターが作問・出題・採点。採点には民間事業者を活用する。国語は、八十~百二十字程度の問題を含め三問程度、数学は、数式・問題解決の方略などの問題三問程度を出題する。三十六年度からは、地歴・公民分野や理科分野などでも記述式を導入する方向で検討する。

 英語は、外部検定試験を活用して「読む」「聞く」「話す」「書く」の四技能を評価する。センターが、必要な水準や要件を満たしている試験を認定。大学の判断で、高三の四~十二月、二回まで行った試験結果を活用する。

 共通テストの英語試験は、認定試験の実施・活用状況などを検証しつつ、三十五年度までは継続して実施し、大学の判断で共通テストと認定試験のいずれか、または双方を選択利用できる。

 各試験団体には、受験料の負担軽減方策を要請。大学には、受検者の負担に配慮して、できるだけ多くの種類の認定試験活用を求める。

(解説 2017-07-18付)

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