札幌市学校図書館協議会が研修会　読書環境充実へ研鑚　講義などで改善ポイント確認

（関係団体 2017-08-02付）

学校図書館の充実に向け、講演や実習などを行った

　札幌市学校図書館協議会（荻原啓会長）は七月二十七日、札幌市立屯田北中学校で第二回実務研修会を開催した。「学校図書館クリニック～みんなで図書館をリニューアル」と題し、講演や学校図書館の改善などを実施。参加者は、学校図書館の充実に向け研鑚を積んだ。

　冒頭、荻原会長があいさつ。研修会の趣旨を説明するとともに「子どもたちが使いやすく、魅力を感じる図書館づくりに向け、協力いただきたい」と呼びかけた。

　続いて、道立図書館企画支援課の中田こずえ企画主幹が「〝子どもが集まる〟学校図書館の環境づくりを！」と題して講演。学校図書館の環境改善のポイントとして「図書を更新する」「ディスプレーを工夫する」「表示・装飾を工夫する」「レイアウトを工夫する」の四点を提示した。

　データが古すぎて資料性の低い図書や教育課程に合わなくなった図書などを学校図書館図書廃棄基準などを参考にしながら除架、除籍することを求めた。そのほか、分類の見方や館内の見取り図の提示、書架の配置方法など、子どもたちが利用しやすい工夫の必要性について説明した。

　また、図書館の三要素「資料・情報」「施設」「人」のうち、「人」に当たる職員の専門性の重要性について説明した。「資料・情報を知ること」「利用者を知ること」「資料・情報と利用者を結び付ける技術をもつこと」などの専門性を身に付けることで、生き生きとした図書館になると強調。その実現に向け「自分の学校らしさを大切に取り組んでほしい」と呼びかけた。

　このあと、学校図書館を改善する「図書館クリニック」を行った。屯田北中の松森亮介司書教諭が改善点の要望について説明したあと、目指す図書館像「生徒が読書のため、学習のためにたくさん活用する図書館」の実現に向け、改善点をグループで討議。その意見をもとに、実際に同校の図書館の配置などを変更した。

(関係団体 2017-08-02付)