【解説】子どもが体験で育む力

（解説 2017-08-18付）

　あさって二十日は、道子どもの生活習慣づくり実行委員会が設定・推進する「ノーゲームデー」。毎月第一・第三日曜日に、ゲームなど電子メディアから離れ、家族の団らんを大切にし、体験活動や読書活動などに親しむことを道民に呼びかけている。

　国立青少年教育振興機構設置の体験カリキュラムに関する調査研究会が実施した「子どものころの体験が育む力とその成果に関する調査研究」では「子どものころ、家族の愛情・絆を基盤に、遊びに熱中するなど様々な体験をした人ほど、自己肯定感が高く、へこたれない大人になる」ことが明らかになっている。

　全国の二十代から六十代の男女に調査したもので、五千人から回答を回収。

　子どものころ、家庭での体験のうち「家族行事」、放課後や休日の地域での体験のうち「友達との外遊び」、学校での体験のうち「委員会活動・部活動」を多くしていた人ほど、社会を生き抜く資質・能力が高いという結果が、いずれの年齢層でもみられた。

　「お手伝いや家族行事といった体験が多く、家族との愛情や絆を強く感じていた人」「外遊びを多くし、遊びに熱中していた人」も同様に、社会を生き抜く資質・能力が高いとの結果が出た。

　「家族との愛情・絆を強く感じていた人」ほど結婚願望や子育て願望が強く、「遊びの熱中度が高かった人」ほど自己啓発やボランティア活動を行っている人が多かった。

　子どものころ、家庭の教育的・経済的条件に恵まれなかった人でも「親や近所の人に厳しくしかられた経験が少なく、褒められた経験が多かった」人や、「家族でスポーツをしたり自然の中で遊んだこと」「友達と外遊びをしたこと」が多かった人は、自己肯定感が高いという結果が出た。

(解説 2017-08-18付)