【解説】主体的・対話的で深い学び

（解説 2017-08-23付）

　文部科学省がまとめた『小学校外国語活動・外国語研修ガイドブック』では、小学校外国語教育における「主体的・対話的で深い学び」の在り方を解説している。

　外国語教育における主体的な学びとして「外国語を学んだり、外国語を用いてコミュニケーションを行ったりすることに興味や関心をもつ」ことなどを挙げた。

　対話的な学びは「表面的なやり取りのことではなく、他者を尊重して情報や考えなどを伝え合い、自らの考えを広げたり深めたりする」ことと解説。

　深い学びは「コミュニケーションを行う目的・場面・状況等に応じて思考力・判断力・表現力等を発揮する中で、言語の働きや役割に関する理解や外国語の音声、語い・表現、文法の知識がさらに深まり、それらの知識を聞くこと、読むこと、話すこと、書くことにおいて実際のコミュニケーションで運用する技能がより確実なものとなるようにする」ことなどを示した。

　その上で「主体的・対話的で深い学び」の視点からの不断の授業改善、教員の協働による授業研究が大切と指摘した。

　主体的な学びの視点から「コミュニケーションを行う目的・場面・状況等を明確に設定し、学習の見通しを立てたり振り返ったりする場面を設ける」などと、授業改善策を列挙。

　授業では「コミュニケーションを行う目的・場面・状況等を明確にした言語活動を設定し、児童にとって必然性のある活動を効果的に設計することが大切」と説明した。

　また、外国語教育における「設定されたコミュニケーションの目的・場面・状況等を理解し設定する」などの学習過程を単元や授業の中の流れとして位置付けることで「主体的・対話的で深い学び」を推進できると解説した。

(解説 2017-08-23付)