【解説】新しい教育計画の推進(解説 2017-08-30付)
道教委が取りまとめた新しい教育計画の素案は、①教育計画の策定について②北海道教育の現状と認識③北海道教育の基本理念と目標④施策項目と重点⑤計画の推進―の五章で構成している。
②では、人口減少と少子高齢化、グローバル化と高度情報化が進展しているほか、子どもの貧困など社会経済的課題、学習指導要領の改訂や高大接続改革など教育改革の流れが進んでいるといった社会状況の変化を指摘した。
本道の子どもたちの現状としては「全国学力・学習状況調査」「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」で、全国平均との差が縮まってきているものの、依然として下回っている状況などを報告。
特別支援学校や特別支援学級、通級指導で学ぶ子どもたちの人数が十九年度からの九年間で一・七倍に増加したほか、障がいの重度・重複化、多様化がみられ、それぞれの状態などに応じた教育環境の整備が必要なことも挙げた。
また、教員一人ひとりの資質・能力向上に向けた継続的な取組、教職員の服務規律の徹底、外部の専門人材の活用、子どもたちの望ましい生活習慣の定着などの必要性を掲げた。
これらを踏まえ、③と④で、基本理念、目標、施策項目、重点を提示。
⑤では、計画の推進に当たって「開かれた教育行政」「市町村、国など関係機関との連携・協力の推進」が必要とした。
前者では、広報・広聴活動の充実や計画の普及啓発のほか、施策の取組状況などを点検・評価し、PDCAサイクルの考えに基づき、次年度以降の取組に反映させるとした。後者では、複雑化・多様化する教育課題に対応するため、国への働きかけや市町村・関係機関との連携、知事部局との施策連携を行うとした。
(解説 2017-08-30付)
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