【解説】高校配置に対する意見(解説 2017-09-06付)
道教委は、五日の教育委員会会議で、三十~三十二年度公立高校配置計画を決定した。
道教委では、計画案の発表後、第二回公立高校配置計画地域別検討協議会を七月十二~三十一日に全道十九会場で開催。学校、PTA関係者九百三十一人が出席し、四百五十五人がアンケートを提出した。
主な意見をみると、新しい高校づくりなどの推進に関して「高校の個性は重要。生徒の多様な進路希望に応じた高校づくりを望む」との意見のほか、「どのようなものか知らない小学校教員がほとんどで、この隔たりが埋まればさらに推進が図れる」などと広報・周知の工夫を求める声があった。
高校配置計画の策定に関しては「子どもを中心に置いた視点での定員調整を行ってほしい。多様な選択肢、柔軟な発想、合理的な理由が必要」との意見があった。
また「都市部と郡部との交通を考えた配置計画を望む」との声の一方で、「多数の生徒とともに学ぶ環境づくりが必要。交通手段の課題はあるが、ある程度の再編は必要」との声も挙がった。
新しい高校教育の指針の作成に関しては「高校存続は極めて重要な課題で、地元に高校がなくなることは、地域にとって計り知れない影響がある。地域キャンパス校の再編基準については、人数要件を二十人から十人に緩和するようお願いする」との要望があった。
高校における特別支援教育の取組では「通級による指導について、保護者の関心も高いが、実態が分からないため、詳しく説明してほしい」との声が出た。
このほか、「地元の生徒が地元の高校に魅力を感じるような高校づくりを」「地域と協力して、魅力ある新しいタイプの高校を推進していくべき」などの意見も出された。
(解説 2017-09-06付)
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