【解説】公立学校施設の防災機能(解説 2017-09-11付)
避難所に指定されている全国の公立学校のうち、通信設備がある学校は七七・二%、備蓄倉庫などがある学校は七二・〇%であることが、文部科学省「避難所となる公立学校施設の防災機能に関する調査」結果(四月一日現在)で明らかになった。
調査対象は、全国の公立小・中学校、義務教育学校、中等教育学校、高校、特別支援学校。
調査結果をみると、学校設置者のうち、地域防災計画や防災マニュアルなどにおける防災担当部局との連携・協力体制を構築している割合(予定を含む)は九五・二%。
避難所に指定されている学校は九二・一%。その中で、災害時の地域住民の誘導から学校再開まで、学校施設の円滑で効果的な利用のため、校舎などをどのように活用するのかを定めた学校施設利用計画が策定済の学校は三九・七%だった。
避難所に指定されている学校における、ハード・ソフト両面の防災機能保有状況については、備蓄倉庫など備蓄に関する防災機能のある学校が七二・〇%、耐震性貯水槽など飲料水に関する防災機能のある学校が六六・四%、自家発電設備などの電力に関する防災機能のある学校が五三・四%、通信設備のある学校が七七・二%、マンホールトイレなど断水時のトイレに関する防災機能のある学校が四九・五%。
これらの防災機能について、道内学校の保有状況をみると、備蓄が六四・八%、飲料水が五六・三%、電力が三六・九%、通信が六六・〇%、断水時のトイレが三三・九%だった。
文科省では、調査結果を踏まえ、地方公共団体に対し、避難所機能確保のための連携・協力体制整備、防災機能強化の取組推進を要請。必要な施設設備等整備のための関係予算確保に取り組む考え。
(解説 2017-09-11付)
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