【解説】いじめ対策ハンドブック

（解説 2017-09-15付）

　日本ＰＴＡ全国協議会は『今すぐ！家庭でできるいじめ対策ハンドブック』を改定し発行した。

　ハンドブックでは「いじめられた子どもが苦痛を感じたら〝いじめ〟となる」ことを確認。その上で、子どもの変化に気づいたときは「一人で悩まずに、まずは、先生に相談してみよう」と呼びかけている。

　家庭において、大人が「先生やほかの人の悪口を言っていないか」「学校の話を聞いているか」「うちの子に限ってと思っていないか」などと問題提起。今すぐ家庭でできる三つのポイントとして「人の悪口を言わない大人」「子どもの変化に気づく大人」「駄目なものは駄目と言える大人」を挙げている。

　併せて、相手の気持ちを考えた「ふわふわ言葉」を使うことを呼びかけている。

　いじめの当事者になった場合の対処も解説している。

　第一は、子どもの様子がおかしいと思ったときに「まずは、深呼吸して状況を把握する」こと。感情的になってしまっては、子どもがかたくなになってしまうので、問い詰めたりせず、子どもの気持ちを優先させる必要性を説いている。

　やってはいけない要注意事項に「いじめられている子に〝だから、いじめられるんだ〟と、さらに追い詰める」「相手の家に、すぐに苦情を言いに行く」「すぐに、教育委員会に電話する」ことを示している。

　第二は「子どもの気持ちを聞く」こと。いじめられている場合は、子どもから話し出せる雰囲気づくりをすること。いじめている場合は、まず、事実確認し、「どうしていじめたのか」という気持ちを引き出すことを勧めている。

　学校とのやり取りで解決の道筋を模索することを呼びかけ、解決できない場合、警察や教育委員会、各種窓口に相談することも示している。

(解説 2017-09-15付)