【解説】子どもに対する前兆事案―８月末

（解説 2017-09-25付）

　道警本部がまとめた「子どもに対する前兆事案の届出受理状況」によると、八月末で七百九十六件受理し、前年同期比百八十件増加した。

　前兆事案とは、子ども（十三歳未満）を対象とする性犯罪などの凶悪犯罪の前兆とみられる声かけやつきまといのこと。

　道内における八月の受理件数は、六件増の七十四件。一月からの累計は、百八十件増の七百九十六件となった。

　態様別では「声かけ」が三百七件で全体の三九％と最も多く、「つきまとい」が百三十二件で一七％、「痴漢、身体接触」が九十六件で一二％、「容姿の撮影」が八十七件で一一％、「身体露出」が七十六件で九％など。

　発生時の子どもの状況をみると「登下校時」が三百五十五件で四四％、「遊んでいるとき」が百四十二件で一八％、「習い事、友人宅、買い物などへの行き帰り」が六十九件で九％など。

　発生時間帯は「午後三時台」が二百二十件で二八％、「午後四時台」が百六十七件で二一％、「午後二時台」が百三十五件で一七％。登下校時間帯の午後二～四時台が全体の七割近くを占めた。

　発生場所は「道路（通学路を含む）」が五百五十三件で六九％と最も多く、そのほかは「公園」が百十九件で一五％、「建物の中（店舗・マンション通路など）」が五十四件で七％など。

　発生時に子どもがとった行動は「自宅に逃げる」が百四十三件で一八％、「その他の場所に逃げる」が百十七件で一五％など。

　道警本部では、事案発生から三十分以内の通報が全体の三三％にとどまっていることから、警察への速やかな通報を呼びかけ。早期通報によって、警察官を現場に急行させ、行為者の検挙や警告などができるとしている。

(解説 2017-09-25付)