札幌市教委がオリパラ講演会 元選手らがスポーツの魅力語る 五輪の意義 市民に伝える(市町村 2017-08-22付)
スポーツの魅力やオリパラ教育の社会的意義について意見を述べるパネリストたち
札幌市教委は十六日、市内ちえりあで、教育センター講演会「今、札幌の子どもたちに伝えたい!~オリンピック・パラリンピックから得たもの」を開いた。市内の教員や市民約百七十人が参加。北海道にゆかりのあるオリンピアンやパラリンピアンによるパネルディスカッションを通して、オリパラ教育への理解を深めた。
同会は三年後の東京五輪開催に向け、五輪の精神とその価値に基づくスポーツを全国に普及させる「オリンピック・ムーブメント」を教育現場に生かすための参考の場とすることを目的としている。
この日は、パネルディスカッション形式の三部構成で実施。コーディネーターに道教育大学岩見沢校教授の山本理人氏、パネリストにパラアイスホッケー元日本代表の永瀬充氏や、元女子バレーボール日本代表の成田郁久美氏、早稲田大学スポーツ科学学術院准教授の吉永武史氏を招いた。
第一部では、永瀬氏と成田氏がスポーツとの出会い、人間的成長などスポーツへの思いを語った。
吉永氏は「学校教育とオリンピック・パラリンピックのかかわり」と題してオリパラ教育の概要を紹介。オリパラの社会的意義として「これまで開催都市と国に大きな社会変革をもたらし、とりわけ若者や子どもたちを鼓舞し、勇気と感動を与えてきた」と述べた。
また、オリパラ教育で重点的に育成すべき人間性として、①自己を肯定し自らの目標をもつ人間の育成②運動やスポーツに親しみ知・徳・体の調和の取れた人間の育成③日本人としての自覚と誇りをもち、国際社会で活躍できる人間の育成④多様性を尊重し共生社会の実現に向けて貢献できる人間の育成―を提示。「学習指導要領の改訂によって、体育を含む全教科で子どもたちの資質・能力を育成していくことが求められている」と述べた。
第二部はスポーツの魅力についてパネリストたちが意見を述べた。このうち、永瀬氏は全国の大学で健常者が車いすバスケットボールに参加していることにふれ「条件やルールを変えれば障がいの有無にかかわらず参加できるところがスポーツの魅力」と話した。
第三部は、札幌の人たちに伝えたいことをテーマに話し合った。中で、永瀬氏は「パラリンピックの理解を深めるためには、パラリンピアンの講演が一番いいが、実施が難しい場合には国際パラリンピック委員会公認教材の“I’mPOSSIBLE”を活用してほしい」と求めた。
(市町村 2017-08-22付)
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