倶知安農業高で出前講座　今後の進路選択の一助に　小樽建協建世会が建設業の魅力紹介

（学校 2017-08-25付）

講義などを通して建設業について学んだ

　【倶知安発】倶知安農業高校（伊與部明校長）の一年生三十四人は二十一日、同校で小樽建設協会建世会（進藤竹則会長）の出前講座を受講した。同会が制作した建設業をＰＲするＤＶＤを視聴し実際の仕事について学んだほか、高校生活で身に付けておきたいことなどについてアドバイスを受けた。

　小樽建設協会の会員企業の若手経営者らで構成する建世会は、建設業界の将来の担い手不足が深刻な状況となっていることを危惧し「建設現場の要である技術者の仕事について正しく理解し、将来の進路選択の一つとして興味をもってほしい」と高校生向けのＤＶＤを制作した。

　ＤＶＤは、技術者が働く様子を中心に、工事の着工から完成までの流れをまとめたもの。仕事の重要性ややりがい、苦労などを語る技術者のインタビューを収録しており、建設業や技術者を身近に感じられる内容となっている。

　すでに管内の各高校に配布済みで、配布の際は「生徒が建設業に興味をもっている場合、出前講座や意見交換などを行い、より詳しく建設業について説明するとともに、生徒が就職先に求めることや、どういう観点で就職先を決めているのかを聞かせてもらい、今後の活動の参考にしたい」と伝えていた。

　当日、進藤会長は「頻発する自然災害への対応や高速道路、札幌延伸が決まった新幹線、道路や橋などのインフラ整備など、建設業の重要性はますます高まってきている」と強調しながら、建設業界の技術者・技能者が不足する現状を指摘。出前講座を通して、建設業に興味・関心をもってもらえることを期待した。

　引き続き、建世会が制作したＤＶＤ「土木建設業の未来へ」を視聴した。

　そのあと、同会の柏谷匡胤副会長が「建設業について（土木・建築）」、長勇人副会長が「女性技術者について」をテーマに講義。中では、資料などを用いながら、建設の仕事について丁寧に解説したほか、自身の経験などを踏まえて高校生活のうちに身に付けておくべきことなどについてアドバイスした。

　生徒たちは、進路選択の参考にしようと熱心に聞き入っていた。

(学校 2017-08-25付)