福島小の全校児童がデザイン　中塚建設の新たなクレーン　３頭目の〝キリン〟誕生　

（学校 2017-09-01付）

まちが明るくなるようにとの思いを込め、８２人のデザインが描かれた

　【函館発】福島町立福島小学校（飯田典紀校長）の全校児童八十二人がデザインを手がけ、キリンをモチーフにした町内の建設会社・中塚建設（株）の大型クレーンが完成した。同小の児童が携わったのは三回目で、三頭目のキリンが誕生。八月二十八日にお披露目会が行われ、子どもたちはその大きさに目を白黒させながら、自分が描いた絵を見つけ笑顔をみせていた。

　同社では建設業に親しみをもってもらおうと、重機に動物柄のペイントを施す取組を進めているが、より身近に感じてもらうため、同小に協力を依頼。十二年前に六十㌧クレーンを塗装し直す際、三年生三十人の手で直接キリンの模様を描いてもらった。三年前にも十三㌧の化粧直しを児童が担当。今回は最も大きな七十㌧ラフタークレーンで、合計三頭のキリンが同小から誕生したこととなる。

　授業の合間など、空いている時間に思い思いの絵を描き、六月末までにデザインが完成。七月から児童の図案をカッティングシートで重機に貼り込む作業を進め、八月二十一日に納車となった。三年前の十三㌧クレーンが〝子キリン〟だったのに対し、今回は〝親キリン〟と名付けた。

　お披露目会では、飯田校長が「もっと楽しく、明るいまちにしたいということで、皆さんからデザインを集めて新しいクレーン車ができた」と同社の中塚徹朗社長の思いを説明。「子キリンと親キリンの二台が、まちを楽しくするよう祈っている」と述べた。

　中塚社長は「自分の絵があって楽しいと思ってくれたらいい。クレーンを見つけたら手を振って」と、子どもたちが自分の作品に愛着をもってもらえるよう期待した。

　中塚社長が児童会代表の竹村涼太君に、全校生徒分の文房具一式の目録を贈呈。そのあと、デモンストレーションで最長六十三㍍のアームがどんどん伸びていく様子を目の当たりにした児童たちは「すごい」「空に届くぞ」と歓声を上げていた。

(学校 2017-09-01付)