最先端の測量技術体感　旭川工業高土木科で出前授業

（学校 2017-09-05付）

上川調査設計協会の指導のもと、２年生４０人がＧＮＳＳ測量を体験した

　【旭川発】旭川工業高校（小幡圭二校長）で八月二十五日、土木科二年生四十人を対象に上川調査設計協会（千葉新次会長）による出前授業が行われた。同協会担当者の指導のもと、生徒は人工衛星による位置情報システムを活用したＧＮＳＳ測量を体験。観測データをもとに学校の敷地を図面に仕上げるなど、実習を通して測量・調査・コンサルタント業界の仕事について理解を深めた。

　出前授業は、測量に関する学習で生徒に最先端の技術にふれてもらおうと、同校が同協会に協力を依頼。業界の人材育成につながると考えた同協会が前年度から実施している。

　当日、同協会会員企業の技術者十二人と役員五人が来校。担当者が生徒に対し、測量機器の種類や操作方法、ＧＮＳＳ測量について解説した。

　続いて、生徒は六班に分かれて技術者の指導のもと、測量機器を操作し、学校敷地内で測量作業を実施。午後は、各班の観測データをパソコンで編集し、敷地全体の図面を仕上げた。

　最後に、協会役員が測量・調査・コンサルタント会社の役割と今後の展望について説明した。

　参加した生徒の一人は「最新の機械を操作して、とても貴重な体験ができた。外業も内業も両方とも楽しく、自分の進路決定に生かせる授業だった」と話していた。

　土木科担任の井内啓人教諭は「去年、出前授業を受けた生徒の中から二人が測量士補試験に合格した。ことしも続く生徒がいると思うので、ぜひ頑張ってほしい。また、最新の機材にふれた今回の体験を今後に役立ててほしい」と話し、今後に期待を込めた。　

　同協会は「昨年は雨で野外実習ができなかったが、ことしはできてよかった。授業を通して、測量に少しでも興味をもち、業界で活躍してもらえれば」と話していた。

(学校 2017-09-05付)