札幌市北郷小で「1日防災学校」 身を守るための知識学ぶ 道、札幌市、民間企業などが協力
(学校 2017-09-05付)

北郷小防災教室
非常用炊き出し袋「ハイゼックス」を使った調理を行うなど、各学年の教科で防災に関連した授業を展開

 札幌市立北郷小学校(佐々木俊明校長)は「防災の日」の九月一日、同校で「一日防災学校」を開いた。道、札幌管区気象台や札幌市消防局、道警、道開発局などの防災関係機関、民間企業が協力し、各学年で防災に関連する授業を展開。児童たちは、災害発生時に身を守る防災の知識や心構えについて学んだ。高橋はるみ知事も視察に訪れ、子どもたちの授業の様子を見学した。

 道と札幌市が、今回初めて合同で実施する「道防災総合訓練」の一環。全学年の児童、教職員、地域住民、保護者、学校関係者ら合わせて八百五十三人が参加した。

 一校時の避難訓練から始まり、児童たちは静かに、かつ速やかに体育館に移動した。あいさつに立った佐々木校長は、災害発生時は落ち着いて、考えて避難すること、普段から災害に備えて準備することの大切さを説き「子どもも大人も、一人ひとりがしっかりと防災について考え、責任をもって行動する一日にしたい」と述べた。

 地震に関する講話として、札幌管区気象台の職員が地震発生のメカニズム、道内で過去に発生した大規模な地震などについて説明。道教育大学札幌校の佐々木貴子教授は、地震発生時は頭部を保護し、落下物や動くもの、倒れてくるものがないか確認するよう注意を呼びかけた。

◆高橋知事が授業を視察

 続いて、防災服を身に着けた高橋知事が登壇。北海道は豊かな自然による恵みを受ける一方、火山噴火、大雨災害などの自然災害と常に隣り合わせにあるとし「友達、先生、家族とともに災害について考え、いつどこで起きるか分からない災害に備えて」と求めた。

 二~五校時、各学年で防災に関連した授業を展開。六年生の家庭科の授業では、日本赤十字社道支部の職員の説明のもと、非常用炊き出し袋「ハイゼックス」を使って蒸しパンやうどんの調理を体験した。視察に訪れた高橋知事は、児童に声かけや質問をしていた。

 三年生の総合的な学習の時間においては、災害用伝言ダイヤルや車いすなどを使った救護活動の体験、避難所体験を実施。四年生の社会科では、警察車両、消防車、衛星通信車、災害対策本部車などに体験試乗し、災害時の行政、警察の取組について学習した。

 給食時間は、常温でそのまま食べられる非常食「救給カレー」を試食。放課後からは、行政職員を対象とする「避難所開設・運営のための実践型一泊訓練」を実施した。

(学校 2017-09-05付)

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