札幌市オリパラ教育の副教材素案　五輪ミュージアム学習で活用　調べ学習、クイズなど盛る

（市町村 2017-09-14付）

　札幌市オリンピック・パラリンピック教育検討会議の作業部会は、札幌らしさを生かしたオリパラ教育に関する副教材の素案をまとめた。児童に、オリパラの意義や理念などの理解を深めてもらうことを目的に作成するもの。対象は小学三年生で、社会科などでの実施を予定している「札幌オリンピックミュージアムを活用した学習」で中心的に使用される。素案には、札幌冬季五輪に向けて建設された競技場などの紹介や、ミュージアムの調べ学習を行うページ、オリパラに関するクイズなどを盛り込んだ。

　同会議では、市教委が二十八年度から行ってきた「オリンピック・パラリンピック教育推進事業」を中核に据え、今後の学校教育におけるオリパラ教育推進のための具体的な方策を検討。これまで、①札幌オリンピックミュージアムを活用した学習モデル②札幌らしさを生かしたオリパラ教育の『実践事例集』『副教材』―の作成に向けて意見交換などを実施してきた。

　作業部会は、市教委やスポーツ局の職員と市内の小・中学校、高校の教諭らで構成。委員の意見を参考にしながら、①と②の作成している。

　副教材は、小学三年生の社会科などで実施予定の①の中で中心的に使用されるもので、オリパラを行う意義などの理解を深めることを目的に作成。ミュージアムへの訪問活動がなくても、授業や家庭において使用できるものを目指すほか、道徳や総合的な学習の時間でも活用できる教科横断的な教材となる予定。

　素案では、社会科で使用するページを冒頭に配置。ミュージアムに隣接した大倉山展望台から見た札幌の風景や、昭和四十七年に開催した札幌冬季五輪に向けて建設された競技場や地下鉄を紹介している。また、ミュージアムについて、調べ学習などで使用するワークシートも盛り込んだ。

　このほか、オリパラに関するクイズや、道徳や総合的な学習の時間での調べ学習などで活用できるページ、振り返りなどの事後学習に使用できるページなどで構成している。

　今後は、同会議で出た意見を参考に、修正案を作成。第三回の会議で再び委員から意見を募り、本年度中の最終案策定を目指す。策定次第、市内の小学三年生全員に配布する予定だ。

(市町村 2017-09-14付)